「できる男」の薬指

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人間

令和2年5月29日

 

女性が男性のどこを見るかというデータを調べますと、意外に手や指を見ているとの事実が判明しました。

特に現代は営業マンが商品を説明する場合、その手や指に視線が注がれるのは当然です。汚い手や指で説明されれば、誰だって買う気にはなれません。だから、男性専門のネイルケヤーが流行しているともうかがいました。今や男性にとっても、手や指は大事な〝商売道具〟となったことに間違いはありません。男性は常に、自分の手や指への気配りが必要な時代になったのです。

そこで、その指のお話です。読者の男性は自分の薬指を、既婚の女性はご主人の薬指を、恋人どおしの女性なら彼氏の薬指を、てのひらの方から見てください。そして、人差し指との長さを比較してください(この文章から離れて、まずはよく見てださい)。はっきりしないという方は、指の根元のシワから指先までを定規で測りましょう。どうでしょうか、もし薬指の方が長くれば、まず「できる男」と思って間違いありません。つまり、社会的能力に優れているということです。これは単なる遊びではないのです。動物行動学に基づく、学問的な裏づけがあるからです。

このことは、イギリスのケンブリッジ大学での調査結果があります。ロンドンの金融街でデータを出したところ、薬指が長いグループは反対に短いグループに対し、何と年間平均60万ポンド(7800万円)も収入が多かったというのです。7800万円もです。「それは聞き捨てならぬ」と思うでしょう。だから、まじめに測ってみてください。

これは、どうしてなのかと言いますと、男性ホルモンの代表であるテストステロンの分泌量が多いからです。母体に宿って男性としての体が形成される段階で、薬指に投影されるのです。テストステロンは女性にも分泌されますが、やはり男性に多いことは当然です。つまり、薬指の長い人はテストステロンの分泌量が多く、したがって精子の量も多いのです。そして行動力や闘争力があり、男性としての魅力にも富んでいるはずです。

しかし、もし薬指の方が短いという方も、がっかりすることはありません。テストテロンだけで社会的能力のすべてが決まるわけではないからです。たとえばセントニンの分泌量が多いと、気配りや冷静さといた精神性が高く、これも社会的能力となりまです。行動力や闘争力ばかりが男性の魅力ではありません。また、テストステロンの分泌量が多いと、失礼ながらハゲやすいという弱点もあります(そっとお教えしますが、新幹線のグリーン車に乗っている男性客はハゲが多いとの調査結果があります)。

真言密教では薬指のことを「無名指むみょうし」と呼びます。「あえて名づけない指」という意味でしょう。何とも気になる呼び名です。そして呼び名からして目立たず、何の役に立っているのかと思うところに秘密があるのです。私は毎日のお護摩で常に印を結びますので、その重要性がよくわかります。

ちなみに私は、人差し指が根元から七センチ、薬指は七・五センチで、「できる男」のようです(笑)。どうかな。

山路天酬密教私塾

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