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健康の大前提

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令和8年9月17日

 

現代人は平均的に体温が低く、常温の36、5度に達しない人が多いようです。そこで、体温を上げる食品として注目されたのがショウガ(生姜)でした。今やブームを巻きおこすほどによく知られています。ショウガは安いし、どこででも買えます。また、シロップやパウダー(写真)もあるので、そのノウハウは限りなく広いといえましょう。

人間の体は車のエンジンのように、常に温まった状態が理想です。冷えが万病のもととされるのは、その意味です。だから、冷えた場所に病気やがんが発生します。「心臓がん」という病名がないのは、心臓が常に鼓動して一定の温度を保っているからです。「体を温めると病気は治る!」は本当なのです。健康のためには、体重よりも体温を測りましょう。

現代人の体温が低い理由はいろいろありますが、体を冷やす夏野菜や南方の果物を一年中食していること、冷房で体を冷やす機会が多いこと、運動不足や代謝低下の人が多いこと、冷たい飲み物が多すぎることなどが考えられます。体温が低いと、血流も臓器も十分に機能しません。薄着や寒い所にいるから冷えるのではなく、冷えるような生活をするから低体温になるのです。

ショウガは漢方では「ショウキョウ」といい、多くの処方に用いられます。よく知られた葛根湯かっこんとうもその一つで、体温を上げて免疫を高めるので、寒気さむけや風邪の初期症状によく効きます。また、ショウガ紅茶も体温を上げる効果抜群なので、普段から愛飲するとよいでしょう。

私はショウガをすり下ろして冷蔵庫に常備し、いろいろな料理に薬膳やくぜんとして用いています。いま、青汁が流行はやっていますが、大麦若葉やケールは野菜不足を補いますが体を冷やします。豆乳や牛乳に混ぜてショウガパウダーを加えるとよいでしょう。とにかく、体温を上げることは、健康の大前提です。いろいろな工夫をして、ショウガを食用しましょう。ショウガがなければ「しょうがない!」のです。

風邪と咳の妙薬があります

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令和8年9月13日

 

和歌山のご信徒よりナシが届き、お大師様にお供えしました。今が旬で、スーパーにもよく並んでいます。ずいぶん高価になりましたが、やはりこの時期、一度は口にしたいものです(写真)。

 

漢方の古典『東医宝鑑とういほうかん』にはナシの薬効として、①肺を潤うるおし、咳せきや痰たんを鎮しずめる。②体内の熱を冷ます。 ③お酒の毒を解毒する、などとあります。急に冷えてきたせいか、風邪を引いたり、ノドに痛みを感じる人が増えています。ナシは肺を守り、熱を取り、咳や痰を止めるので、風邪を引いた時には絶好の果物なのです。薬膳では白キクラゲとのデザートが、よく知られています。

韓国ドラマ『ホ・ジュン』は、不良青年だった主人公が刻苦勉励こっくべんれいして、朝鮮一の名医になるという物語(日本では豊臣秀吉の頃)です。その天下の名医が、過労から咳が止まらなくなった時、心配した母親がナシ汁を持参したところ、ホ・ジュンが素直にこれを受け取るシーンがありました。名医は民間療法にも通じているのでしょう。普段から食品としている野菜や果物が、実は立派な薬であるという「医食同源」の教えは肝に銘じねばなりません。

実は、先の『東医宝鑑』はホ・ジュンが編成した、朝鮮で最初の漢方医書だったのです。韓国では今でも『東医宝鑑』に基づいたナシとショウガとハチミツで作った「ペスク」という飲み物が、風邪やノドの炎症に適した民間薬になっています。ちなみに、ナシをお送りくださった和歌山のご信徒もまた、勤勉な女医さんでした。

秋の果物は夏の熱を除きつつ、寒さへの予防となるのです。自然の恵みは、私たちの体を守るように働いているのです。何んという神業かみわざでしょうか。

ノーベル賞を生んだ日本のスイカ

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令和8年8月19日

 

暑い日には、スイカでも食べたいものです。スイカは皮も果汁も漢方に用いられ、炎暑のほてりを鎮しずめてのどを潤し、尿の出をよくする働きがあります。また、少量の塩を加えて食べればナトリウムと糖分を含んだ経口補水液となり、熱中症対策にもなりましょう。ただ、最近はえらく高価で、気軽には買えなくなりました。今日はこのブログのために奮発したほどです(写真)。

また、日本のスイカからは、すぐれたアミノ酸が検出された歴史があります。1930年、東大の和田光徳教授がこれをシトルリン(スイカの意味)と命名し、血流サイクルの改善に効能があることを発見しました。そして、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のルイス・イグナロ博士は、この効能が血管系伝達物質である一酸化窒素いっさんかちっそ(NО)のはたらきであることを発見し、1998年にはノーベル生理学・医学賞に輝きました。

イグナロ博士はこの一酸化窒素の効能を証明するため、64歳からマラソン大会に出場し、妻や友人たちと年に1~2度のペースで完走しています。そのほか、ロードバイク(自転車)にも挑戦しており、その若さには驚嘆せざるを得ません。

19世紀における偉大な医学者であるウイリアム・オスラー博士は、「人は血管とともに老いる」という名言を残しました。血管が硬くなり、血栓ができれば全身の細胞や臓器が衰えます。しなやかな血管とスムースな血流に導くシトルリンが、日本のスイカから発見された功績は、永く歴史に残ることでしょう。スーパーでスイカを見たら、買わなくてもいいから、合掌ぐらいはせねばなりません。

「湿邪」を乗り越える

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令和8年6月14日

 

梅雨どきは体のだるさや足腰の不調、食欲不振に悩む方が多いはずです。中医学(漢方)では梅雨の湿気を「湿邪しつじゃ」と呼び、脾ひ(胃腸)の働きが弱ると教えています。また、湿気の多さは水分の代謝が衰え、いわゆる「水毒」の症状も招きやすい時節です。

水毒は体温を下げるので、これが万病のもととなります。湿邪を乗り越えるには、とにかく水毒にならぬよう、冷たいものをなるべく避け、体を温める発酵食品や根菜類を多くとることです。また、シャワーだけで済ませず、お風呂に入って体温や代謝を上げましょう。

私の健康法は、読経による発声と水平足ふみ、そして熱い粕汁かすじる(写真・2025・8・12ブログ「人生の粕汁」参照)です。

この粕汁はだしをとり、ゴボウ・ニンジン・ダイコン・シイタケ・コンニャク・油揚げ・豆腐の七種類を炒めて煮込み、味噌と酒粕と秘伝の〇〇〇で仕上げます。日本の発酵食品を代表する味噌は、海外でも高い評価を受けていますが、まだまだ酒粕の素晴らしさが普及せず、とても残念です。秋田大学の研究により、その効能が発表されていますので検索してみてください。

この粕汁に特製の七味唐がらしをかけ、雑穀ご飯に黒ゴマかければ、惣菜はそれほどいりません。もちろん精進料理でもありますので、先祖供養のお供えやお施餓鬼せがきにも用いています。寺に住んでよかったと思うことはたくさんありますが、粕汁に出会えたこともその一つです。アミノ酸が豊富で、健康のためにはもちろん、美容にも最適です。洗顔の後で酒粕パックをすると、スベスベになります。酒粕の化粧品が醸造元からたくさん出ていますので、これも検索してみてください。私がいつもイキイキと、ツヤツヤとしている理由がお分かりいただけるはずです。

湿邪のお話が、また脱線してしまいました。粕汁のこととなると、いつもこうです。お許しを。

クヨクヨする人の妙薬

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令和8年5月25日

 

中医学(漢方)では、クヨクヨする人は「血虚けっきょ」の症状と診断します。いわゆる血液が不足し、脳や神経に十分な栄養が届かなくなって自律神経が乱れ、クヨクヨとした思い悩みが増えるという意味です。

そのような方に、私は妙薬としてナツメをおすすめいたします。ナツメは「大棗たいそう」と呼ばれる生薬ですが、いわゆる食品として簡単に買うことができます。日本料理にはあまり使われませんが、韓国のサムゲタンや中国のフォゴー(火鍋)、またお粥かゆにもよく使われます。ミネラルが豊富で、滋養強壮や精神安定、鎮痛や利尿への効能があり、クヨクヨする人には最良の妙薬としか言いようがありません。

また、真言密教では「星祭り」の仙果せんかとして、必ず供えます(写真)。星の神様が喜ぶ゛〝仙人のお菓子〟ですから、その効能は充分に納得されましょう。もちろん、お大師様にもお供えしています。

ただし、よく洗ってください。私は洗って乾かした後、ビンに詰めて身近に置き、おやつとしていただいています。中国には「一日にナツメを3個食べると不老長寿を得る」との伝承があり、私は熱心な信者になりました。一説には、花粉症の妙薬とも。ぜひ、お試しあれ。

最高の声出し健康法

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令和8年5月23日

 

声の大きい人は健康で元気です。まわりの人を見てください。まず、間違いありません。反対に声の小さい人は、何か気弱で元気がありません。これも間違いありません。

そもそも、人は生まれたその瞬間から、声を出すことで自分の存在を主張するのです。だから、泣き声の大きい赤ちゃんほど、その元気を証明しています。赤ちゃんの「泣き相撲」も、「なるほど!」と思いませんか。

そこで、進んで声を出すのが「声出し健康法」で、一番人気はカラオケです。お医者さんもすすめますが、肺の悪い人や元気のない人は、若いころの曲を思いっきり歌ってみるとよいでしょう。初期の肺がんが消えた実例があるくらいです。コーラスや詩吟などもおすすめです。野球やサッカーで歓声をあげる人はハツラツとしており、長寿者がプロレス番組に気勢を上げるのも、これみな声が関与しています。

しかし、私が最もおすすめする声出し健康法は、何といっても「読経」です。なぜなら、読経は健康法に加えて〝功徳〟になるからです。自分のためにとどまらず、親のため、先祖のため、国のためになるからです。これほどの健康法がほかにあるはずがありません。

当山では『あさか大師勤行式』(写真)を刊行し、お護摩や総回向法要の折には全員で、大きな声で読経しています。それこそ、老いも若きも、子供までもです。覚えようとする必要はありません。初めはむずかしいと思っても、繰り返しているうちに自然に覚えます。

ちなみに、生まれる前からお腹の中で読経を聞いて育った子は、特に元気で聡明です。これはもちろん読経の功徳をいただいたからで、両親のDNAに仏様の智慧が加わるからです。また太鼓やホラ貝の響きが、勇気を与えます。私は妊娠中の女性には、進んでお参りするようお話をしています。

読経は最高の声出し健康法です。これで先祖供養をなし、願いごとが叶い、お香で心を癒いやし、四季の花を愛めで、法話が聞けるのですから、お寺ほどよいところはありません。さらに温泉があればこの世の極楽ですが、いかがでしょうか。

*『あさか大師勤行式』(2000円)をご希望の方は、ホームページの「お問合わせ」からご連絡ください。振込用紙を同封して郵送いたします。

ヨモギの薬効

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令和8年3月29日

 

あさか大師の近辺には、まだまだヨモギが自生しています。毎年この時期には、弟子僧がヨモギ餅もちを作ってお大師さまに奉供していますが、今年は私が作りました。先日、眼科手術を受け、順調に快癒していますので、その御礼の意味で奉供したのです。初めての経験で、団子とも餅ともいえず、形も不揃ふぞろいですが、手作りの香りは豊かです(写真)

ヨモギは昔から民間薬として使われ、胃腸はもちろんのこと、風邪やぜんそく、神経痛やリュウマチなどに効能があります。またお灸のモグサや入浴剤として用いられ、体を温める力があります。

また、私が特に注目するのは、必須アミノ酸の一種であるトリプトファンが多いことです。トリプトファンはセロトニン(幸せホルモン)やメラトニン(睡眠ホルモン)の原料であり、幸福感を増し、精神を安定させ、良質な睡眠へと誘導するので、最近はサプリメントとしても販売されています。

気持ちが不安定な方、よく眠れないというい方は、ヨモギを食事に取り入れたり、お茶や入浴剤として活用してみてください。

高血圧への芳香

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令和8年1月23日

 

花には薬効があることをご存じでしょうか。花を身辺に飾ることは心が癒されるばかりではなく、病気を治すパワーともなるのです。自然界の摂理がそのように働くことに、改めて驚嘆するほかはありません。

大寒波が日本列島を襲う中、花店をのぞくと、春咲きのフリージアが目につきます(写真)。剣状の葉が伸び、見るからにさわやかな黄花から、ハッカのような芳香が漂う姿は誰からも愛されましょう。そのほんのりとした芳香は交感神経を抑制し、高血圧を安定させる働きがあります。

だから、高血圧の人は、お部屋にフリージアを生けるとよいのです。また鼻づまりになった時、その芳香をかぐとスーと治ります。花にはこんな〝特技〟もあったのです。

かつて、八丈島の友人から大量のフリージアが届き、堂内に漂った芳香にみんなが癒された思い出があります。ささやかな機縁が、再生への一歩となることを忘れてはなりません。

万病に効く「水平足踏み」

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令和7年8月21日

 

私は毎日、大きな声で読経し、法螺貝ほらがいを吹き、太鼓たいこをたたいてお護摩を修します。したがって、私にとっては、仕事そのものが健康法であるといえましょう。

そのほか、毎朝欠かさず実行している健康法に、故・加藤治秀医師が考案した「水平足踏あしぶみ」があります。これはくり返す足踏みの太ももを水平に上げるだけの単純なものです。しかし、考案者の著書に「万病に効く」(写真)とあるだけに、その効果は絶大です。また、瀬戸内寂聴尼が実行していたことでも知られています。

ウォーキングもよいのですが、真夏の炎天下や雨天の日には、実行しにくいものです。その点、この水平足踏みは天気に左右されず、器具もいらず、場所も取らず、費用もかからず、わずか3分で終了します(タイマーか砂時計を使用)。

始めての人は、けっこう「キツイな!」と思うかも知れません。しかし、慣れてくれば階段など、楽に昇れる自分に気づくはずです。太ももを水平にまで上げるには、自然と背筋が伸びますし、腕の運動にも、呼吸法にもなります。

ぜひ実行してみてください。何をやっても続かないという人にこそ、むしろお勧めです。

続・人生の粕汁

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令和7年8月14日

 

酒粕の薬効については、秋田大学名誉教授・滝澤行雄先生監修の『酒粕の凄すごい特効』(宙出版)を読んでいただくのがよいでしょう(写真右)。また、カラー本では『酒粕のパワーでやせる! 健康になる!』(学研)などもおすすめです(写真左)。

酒粕の主な薬効を列記しましょう。

①インスリン様物質によって糖の吸収を抑え、糖尿病を予防する。

②γ(ガンマー)アミノ酪酸によって、血圧を下げる。

③システインプロテアーゼ阻害ペプチドによって、骨粗しょう症を予防する。

④ウロキナーゼの合成を促進させて、脳梗塞や心筋梗塞を予防する。

⑤カテプシンBを阻害し、花粉症などのアレルギー体質を改善する。

⑥NK細胞を活性化し、リンパ球のガン細胞を抑制する。

そのほか、老化防止・認知症の予防・うつ病改善にも大きな効果があります。また美容効果が高いことは、酒蔵の杜氏とうじがシミひとつなく、すべすべの肌をしていることでも理解できましょう。すでに多くの酒造会社が化粧品を販売していますので、ネットで検索してみてください。そっとお話しますが、洗顔の後に柔らかい酒粕でパックをすると、個人差はありますが、この上ない美肌になります(秘密です!)

これほどに薬効のある酒粕は、日本の宝です。そして、酒粕をもっとも手軽に食用できるのが粕汁です。「人生の粕汁」は、私の生涯の健康源です。

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