霊符の口伝書

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密教私塾

平成31年4月24日

 

昨日に続いて、今日も密教私塾で霊符の伝授をいたしました。

私が20代で霊符の研究をしようとした時、宇治の黄檗宗おうばくしゅう・萬福寺六十一代管長・岡田亘令こうれい和尚に出会いました。黄檗宗おうばくしゅうは中国的な色合いがありますが、亘令こうれい和尚は霊符にも詳しい方でした。もっとも、その頃はまだお若く、伏見のご自坊にお住まいでした。いつも私を歓迎してくださり、食事までご馳走になりました。そして、いろいろな口伝を授かりました。

その中で、日本における霊符の原典は、宝永5年に出雲十念寺の僧・澤了たくりょうが編成した『鎮宅霊符縁起集説』だと教えられました。

私はさっそく、神田の古書店に行って探しましたが、見つかりませんでした。今のようにネット販売がありませんでしたので、情報もありません。それでも一心に念じれば思いは遂げられるもので、ある古書市でやっと購入することができました(写真)。

霊符の口伝書

亘令和尚は平成26年、73歳で他界に移られましたが、法話や布教にも優れた、実に楽しい方でした。感謝の意を捧げると共に、ご冥福をお祈り申し上げます。また、澤了という僧についても、少し調べてみたいと思います。

何ごとでも、強く強く思い続け、そして求め続ければ、叶うのでございますから。

 

 

 

 

山路天酬密教私塾

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