令和元年7月25日
お中元の時節とあって、私にもたくさん届きました。
三年前に独り暮らしを始めた時、「お中元・お歳暮はかたくご辞退いたします」というハガキを出したのですが、それでも頂いている方かも知れません。素麺やカルピスといった定番のものから、各地の名産(最近は冷凍ものが増えました)まで、種々さまざまです。冷凍ものが増えると、冷凍庫を別に求める方も多いことでしょう。私も昨年の暮れに寺が完成した折、家庭用としては一番大きい冷蔵庫を買いました。冷凍庫が二ヶ所にあるので、何とかなっています。
ところで、お中元を頂いた折、ていねいにハガキを出したり電話をして御礼を欠かさぬ人もいれば、まったくナシのつぶてという人もいます。これは、私も贈り物をして経験したことですが、やはり何の音沙汰もないというのは、気持のいいものではありません。せめて電話の一本も欲しいというのが、贈った方の本音でしょう。
では、悪気があって音沙汰がないのかというと、そんなことはありません。感謝の気持ちはあっても、めんどうなだけなのです。会った時にでも御礼を言おうと、その程度に思っているのです。しかし、このことが、当人の一生にどれほどの損失をもたらしているかがわかっていません。たかがハガキ一枚、たかが電話一本のささいなことをおろそかにする人は、結局は信用を失い、どかかで陰口を言われるようになるのです。お中元の習慣が、いい悪いの問題ではないのです。不用なものまで贈って来るという問題ではないのです。人は感情で行動しても、あとから自分の正当さを主張するからです。
ちなみに私ですが、宅急便のラベルをはがしたらスグ(!)に、御礼のハガキを出すか電話をします。その場でスグにすることが大切で、これはかなりの努力をした末に習慣となりました。習慣の心がけこそは、人生の秘訣と思っているからです。
小事をおろそかにしての大事はありません。小事の積み重ねが、やがて人生の大事となるのです。肝に銘じましょう。