令和2年2月23日
韓国歴史ドラマの名作に『ホ・ジュン(宮廷医官への道)』があり、大変に感動しつつ視聴した記憶があります。
彼は妾の子という不遇の身分でこの世に生まれ、あらゆる災難や辛苦、差別や偏見を受けながら、ついに朝鮮第一の名医となりました。そして、晩年には朝鮮初の漢方医書『東医宝鑑』を完成させました。この『東医宝鑑』は、今では世界遺産としても知られています。
私はこの『東医宝鑑』をいつかは読んでみようと思いつつも、かなり高価でもあり、いまだに果たせないでいるのが残念です。ただ、このドラマの中でホ・ジュンが語る名言があり、私は夢中でメモをとりました。たぶん、この『東医宝鑑』の文中に記載されているのでしょう。
最近、何年も前のそのメモが見つかりましたので、皆様にご紹介しましょう。
「人の頭が丸いのは天に似て、足が四角いのは地に似る。天に四季があるように、人には四股(両手足)がある。天に五行(木・火・土・金・水)があるように、人には五臓(心・肝・脾・肺・腎)がある。天に六極(疾・憂・貧・悪・弱)があるように、人には六腑(大腸・小腸・胆・胃・三焦・膀胱)がある」
人の足が四角いというのは、座禅のように足を組んだ時、大地のように四角い形になるという意味です。上記の表現はつまり、人の体がすなわち宇宙の縮図であるという意味で、まさに真言密教の思想と瞑想世界を表わしているといっても過言ではありません。あさか大師は360度視界が開けますので、境内の中ほどで足を組んで座ると、頭を拡大すれば天となり、足を拡大すれば大地となることがわかります。そして五臓六腑そのものも、この自然界の動きに等しいことがわかります。
私はこのメモを大事にして、後進の指導に役立てたいと考えています。さっそくパソコンに入力し、いつでもプリントができるよう準備をしました。