世界一美しい「君が代」

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国家

令和元年10月24日

 

昨日は日本が、世界最古の国家であることをお話しました。その続きとして、今日は国歌「君が代」についてお話をいたしましょう。

これも国家の最重要事実です。皆様、「君が代」こそは、世界一美しい国歌であると自覚しましょう。なぜなら、諸外国の国歌はほとんどが戦争の歌であり、勇ましき兵士たちの行進曲であるからです。そのことは、サッカーやラグビーで斉唱される曲を聴いただけでもわかりましょう。「君が代」だけが、まったく異なる旋律で競技場の空気を変えるはずです。

国歌「君が代」は、『古今和歌集』巻七・冒頭の賀歌がのうた(祝いの歌)、

が君は 千代に八千代に さざれ石の いわおとなりて こけのむすまで

が原歌です。ここでいう〈君〉とは、イザナギの〈キ〉とイザナミの〈ミ〉を合わせて、仲のよい男女、あるいは家族や友人を総体的に示すのです。おそらく、女性が想いを寄せる男性に贈った恋愛の歌でありましょう。「大切なあなたが千年も万年も生き続けますように」といった意味になります。少なくともこの場合の〈君〉は、直接に天皇を意味しているわけではありません。

ところが明治2年、イギリスのエディンバラ公を国賓こくひんとして迎えるに当たり、明治天皇の前で国歌を演奏することとなりました。そこで、〈が君〉を〈君が代〉と改め、西洋調の曲で演奏しました。この場合の〈君〉はもちろん、天皇を意味します。そして、さまざまな手直しを経て完成したのが、今日の「君が代」です。ところが、先の大戦で敗れるや、〈君〉が天皇を意味することばかりが誇張され、「君が代」は悲運な歴史をたどりました。

しかし、オリンピックやワールドカップにおける「君が代」に何の違和感もなくなった今日、私は原歌との融合で新しい解釈をすべきであると考えています。すなわち、〈君〉が単に天皇を示すばかりではなく、「天皇陛下を始めとするすべての日本国民、そして、大切に想うあらゆる人々」とすれば、もはや世界一美しい国歌となることは間違いありません。〈君〉はもちろん、外国人であってもよいのです。ついでながら、本来の常識からすれば、天皇は〈君〉ではなく、〈大君おおきみ〉とすべきであることも申し上げておきましょう。

最後に、私が解釈する「君が代」を記しておきます。

「天皇陛下を始めとするすべての日本国民、そして、大切に想うあらゆる人々が、時代を超えて千年も万年も栄え、小さな石が集まっていわおとなり、こけが生えるまで続きますように」

山路天酬密教私塾

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