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信仰
令和元年6月17日
トイレそうじをすると、「シモの病気にならない」とか「安産ができる」などといわれています。
これは当然のことで、要はトイレが排泄やお産に関わる〝シモ〟の場所であるからです。そして人間の生活に必要な場所である以上、必ず神さまがいらっしゃるからです。不浄とされるトイレそうじをすることは、それだけ功徳を積むことになるのです。だからトイレの神さまに好かれ、シモの病気を避け、安産ができるのです。
また、昔の和式トイレはしゃがんで用を足し、雑巾がけをしましたから、おのずから足腰が鍛えられます。現代は妊婦の方がプールの中を歩いたりしますが、これをトイレそうじでしていたわけです。やはり、昔の人は自然の理に長けていたのでしょう。
トイレの神さまを「烏蒭沙摩明王」といい、通称「烏蒭沙摩さま」といいます。不浄除の御札には、必ず烏蒭沙摩さまの御影(お姿)が描かれたり、真言(マントラ)が書かれています。除臭剤や芳香剤もけっこうですが、本来はお香を供えるべきなのです(写真)。私は毎朝、お大師さまの本堂、回向殿、水子堂の後、トイレにもお香を供えてから修法(おつとめ)に入ります。奈良や京都では、今でもトイレにお香を供えている旅館が多いのはさすがですね。一度、試してみてください。いいことがありますよ。