山路天酬法話ブログ
バカは死んでも
令和元年5月15日
お釈迦さまは人間のあらゆる苦しみの原因は、〈無明〉であるとされました。
〈明〉とは智慧のことです。ですから、無明とは智慧がないこと、つまり、おろかであるという意味になります。そうすると、「バカは死ななきゃ」と言いますけれども、輪廻転生をも含めて考えれば、「バカは死んでも救われない」こそ仏教の教えだと申し上げたら、叱られますでしょうか。
ふざけているのではありません。まじめなお話です。考えてみてください。これまでに自分が失敗し、苦しみ悩んだんだことの原因は何でありましたでしょうか。あんなヤツに出会ったからですか? サギにあったからですか? 仲間割れをしたからですか?
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地獄と極楽
令和元年5月14日
皆様は極楽とやらに行きたいでしょうか? 極楽浄土とやらで、幸せに暮らしたい、思いを寄せる人と今度こそは添い遂げたいと、そのように思いますでしょうか?
では、その極楽とはどんなところなのでしょうか。また極楽浄土はどこにあるのか、そんなことを考えたことはありませんか。
一般に連想される極楽とは、きれいなお花畑に囲まれ、黄金や宝石で作られた宮殿があり、甘露のような小川が流れ、住む人も善人ばかりで、毎日ご馳走を食べながら歌ったり踊ったりしているような、そんなイメージではないかと思います。
皆様、いかがでしょうか? 本当にこんなところで暮らしたいと思いますか?
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同じ釜のメシ
令和元年5月13日
皆様はご自分のまわりに、何となく気をつかうなと思う人がいるはずです。反りが合わないとか、口論をしたわけでもないのに、どうもスッキリしないなと思う人がいるはずです。それはいったい、どういう人なのかおわかりでしょうか?
私の答えを申し上げるなら、それはこれまで、いっしょにお茶を飲んだことも、食事をしたこともない人なのです。私はこの答えに、かなりの自信があります。
つまり、人間が生きていくということは、食べることなのです。生きていくことの最大の関心は、食べることに尽きるのです。だから、食事を共にするということは、人間が生きていくうえでの根底に通じることなのです。
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体のお便り
令和元年5月12日
先日、健康法のお話をしました。今日はその続きです。
皆様は健康のため、食事や運動、あるいはサプリメントや癒しの云々など、いろいろと気づかっていらっしゃることでしょう。もちろん、それらを否定するつもりはありません。
ただ私が力説したいことは、何をするにも順序があり、これを無視してはならないということなのです。つまり何をするにも、まずは悪いものを取り除き、その後にいいものを取り入れるという順序が大切だということです。悪いものを取り除くとはどういうことかと申しますと、いい排泄をするということなのです。つまり、健康なお通じやおしっこが出なければ、健康にはなれないということです。だから、大小の便こそは、体からの〈お便り〉なのです。ご自分の健康診断書なのです。
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顔と名前を覚える
令和元年5月11日
よく営業の方から、顔写真入りの名刺を渡されますね。あれは何のためかといえば、もちろん顔写真によって自分を印象づけるためでしょう。そして、その顔写真の印象によって、少しでも自分の名前を早く覚えていただくためでしょう。
人はこの世で何が一番大切なのかといえば、それはもちろん自分自身なのです。そして、その一番大切な自分の顔と名前を、少しでも早く覚えてくれた方に好意を持つのです。逆にいえば、人の顔と名前を少しでも早く覚えられる人は、多くの人から好意を持たれるのです。特に、リーダーとして人の上に立つ人は、この当たり前の事実に気づかねばなりません。
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夫婦
令和元年5月10日
近年、結婚式のご召待は遠慮させていただいております。
それでも、以前はまれには出席し、いつも同じ挨拶ばかりしておりました。それは、イギリスの詩人で劇作家のオスカー・ワイルドの言葉から引用したものでした。彼はこんなことを言っています。
「結婚して三日間は男も女も夢中である。三ヶ月間は互いに相手を観察する。そして、三年間はやさしく愛し合う。しかし、後の三十年間はともどもに我慢し合って生活するものである」
いかがでしょうか? 何やら、ハッと胸をつかれたお顔が浮かびますよ。
ところが、この続きがいいのです。
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健康法あれこれ
令和元年5月9日
何年前でしたか、『病気にならない生き方』という本がベストセラーになりました。この本には、牛乳は子牛の飲み物であるから乳製品は体によくないと書かれています。すると今度は『病気にならない生き方で、なる病気』という本が出ました(笑)。こちらの本には、牛乳やヨーグルトをとらずして、どうやって健康を守れるのかと書かれています。
同じように、糖質制限で健康になるという意見があれば、糖質制限は危険という意見もあります。朝食は絶対に取りなさいという意見があれば、朝食はぬいた方がいいという意見もあります。運動不足が成人病を招くという意見があれば、長生きをしたければ運動をやめなさいとういう意見もあります。驚いたことには、これらはすべて立派なお医者さんの意見なのです。こうした正反対の意見を聞くたびに、皆様はどうしていいのかわからなくなることでしょう。
私の考えを申し上げるなら、健康法とは百人百様で、要は自分にあった方法を見つける以外にはありません。牛乳が合う人もいれば、たちまちに下痢をおこす人もいます。長い歴史の中で、日本人は米を常食してきたわけですから、糖質をまったく排除するのも不自然な話でしょう。
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友とするに悪き者
令和元年5月8日
吉田兼好の『徒然草』は、私の長年の愛読書です。もし一冊の本を持って無人島に行くとしたら、私はたぶん『徒然草』を選ぶことでしょう。『論語』にも劣らぬ人生の智恵が、いたるところに見い出せるからです。
私が残念に思うのは、これが大学受験の古文として出題されることです。強制的に詰め込み式で勉強をさせられた高校生は、もう二度とこんな本を手にしません。でも、やがて歳月を経てこの本を読めば、いかに〝人生の極意〟に満ちたものであるかがわかるはずです。どなたでしたか「ヘタな人生論より『徒然草』」と言っていたのも、なるほどと思うのです。
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ため息
令和元年5月7日
皆様は、いかがでしょう。よく、ため息をつきますか?
実は、若い頃に読んだ自己啓発の本に、「ため息をつくほど幸運が逃げて行く」と書かれてありました。私はなるほどと思い、ため息をつくことを、極力やめようと心がけました。確かに、ため息をつくと、幸運が逃げて行くような気がします。まわりの人への気くばりとしても、決してよいとはいえません。
ところが、ある友人からは、まったく反対の意見を聞かされました。つまり、ため息こそは、ストレス解消の妙薬だというのです。特に、風呂に入った瞬間のため息こそは、最高の気分転換だと言うのです。そうすると、これはこれでまた正しいような気がしてきます(笑)。では、どっちが正しいのだろうと、自分なりに考えたものでした。
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宝くじとギャンブル
令和元年5月6日
私はたった一度だけ、宝くじを買ったことがあります。あさか大師の建立を決意した時に、その予算を心配した方にすすめられたからです。もっとも、私は宝くじの買い方を知りませんでしたので、その方に5000円ほどをお渡して一任しました。それでも、2000円ほど当ったように記憶しています(笑)。
実は私はこれまでに、宝くじでも買ってみようかと、何度も思い続けた経験があります。もちろんそれは、手元が不如意で金策に悩んだためです。でも、結局は思い留めました。それは、私なりの存念があったからです。
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