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挿花
平成31年4月22日
私の好きな〈白雪げし〉をいただきました。この花は茎を切ると汁が出て、すぐにしおれます。だから、根ごと洗って、そのまま挿すことが大切です。昔のこね鉢に、そば猪口を用いました(写真)。
裏庭などの樹下に咲き、根は地中をはって驚くほど増えますが、こんな花をほとんどの人は注目しません。花材になるとも思いません。でも、私は〝男の茶花〟として、これほどすばらしい極詫びを知りません。数寄者の粋、茶の湯の真骨頂でございます。
こういう花がわかるようになると、生き方そのものまで変わって来るかも知れません。足元にありながら、実はその宝に少しも気づかぬが人の常です。雑草と思っても、立派な薬草になるのと同じことです。私も身に覚えを感じるまま、少しでも罪ほろぼしをしたいと思い、こんなことを続けているのでございますよ。