変化に対応できる能力

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自然

令和元年10月12日

 

今回の台風19号は超大型です。私もさすがにテレビで情報を集め、昨日から対策を講じました。特に、となりに新河岸川しんがしがわが流れているので、氾濫はんらんしないかが気がかりです。夕方からたくさんのお電話やメールをいただき、皆様からご心配をいただきました。

テレビでは、「ただちに、いのちを守るための行動をとってください」とくり返し語っているのですから、ただ事ではありません。こんな言い方での放映は、初めて視聴しました。それでも。お大師さまを置いて避難ひなんするには忍びず、私は寺にとどまってこのブログを書いています。

日本人は台風や地震には経験豊富ですし、四季おりおりの変化にも慣れています。生活環境の急激な変化にも、対応が早いのではないかと思います。闘争本能は弱いかも知れませんが、これは生きていくうえでの立派な才能です。

いまから150年前、イギリスの動物学者・ダーウィンはガラパゴス諸島に渡り、進化論を説きました。かれは著書の中でこんなことを述べています。

「この世で生き残ってきた動物はすべて、強い動物でもない。賢い動物でもない。それより、その時どきの環境の変化に対応できた動物だけが、生き残ってきたのだ」

これは災害に対しても、きわめて示唆しさに富んだ論説です。時の変化に対応できる能力こそ、〝命を守るための行動〟を可能にするのです。ダーウィンはさまざまな動物の生態を研究しましたが、変化に対応できる能力を持った動物こそ、一番強いのだと教えているのです。

山路天酬密教私塾

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