始めは処女のごとく

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自然

令和元年10月14日

 

今日は一日中、台風被害の片づけに終わりました。

暴風には備えましたが、とにかく記録的な豪雨となり、本堂が水浸しになりました。周辺の畑も田も一面が湖のようでした。午後10時頃、私が気づいた時は床下ゆかした浸水は1センチ程度でしたが、わずか15分ほどで、20センチの浸水となりました。しかも、停電のために真っ暗闇くらやみです。こんな台風はめったにもないでしょうが、それにしても驚くばかりでした。

まずは御札や御守、印刷物を守らねばなりません。蝋燭ろうそくばかりはたくさんありますので、堂内を灯して深夜の大仕事となりました。テーブルやイスの上に運びましたが、かなりの被害を受けました。四分の一ほどが使い物になりません。皆様から電話やメールでご心配をいただき、昨日のブログで「変化に対応する能力」の大切さを説きながら、情けないお話です。。

子供の頃、川が氾濫はんらんしたり小屋が流されたりした事実は見て来ましたが、こんな経験は初めてです。私は、浸水はまずゆるやかに始まり、後には突然に、しかも急速におそって来ることを知りました。まさに、「始めは処女しょじょのごとく、のち脱兎だっとのごとく(孫氏そんし)」です。

しかし、これは人生の災難、すべてに通ずることなのです。皆様、これだけは覚えておきましょう。人生の災難はすべて、始めは処女のように静かで弱々しく、油断ゆだんをさせるものなのです。そして、その後は脱兎だっと(逃走するウサギ)のように、素早く一気に攻撃こうげきをして来ます。

うまいお話も、おいしいお話も同じです。ローンもサラ金もまた同じです。そして、覚せい剤もまた同じです。孫氏はさすがに、兵法ひょうほうの達人です。

(明日より3日間、出張のためにブログを休みます)

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