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社会
令和元年5月20日
昨日、ちょっとお金のお話をしました。今日はその続きです。
大阪の街を歩いていますと、よくお寺の山門の脇に「〇〇町の融通さん」という石碑が立っています。さすがは商人の街です。「融通さん」とは、要は如意宝珠というお宝を生む珠を持っている仏さま、例えば虚空蔵さま・観音さま・お地蔵さまが安置されているお寺という意味なのだそうです。「融通さん」という表現に、それだけの関心があるのでしょう。
ところで、融通とはどういう意味でしょう。『広辞苑』によれば、「解けあって滞りなく通ずること」とあります。互いに共通の利益があって共栄すれば、お金が流通するという意味でありましょう。
お金に対して人が最も誤るのは、人が損をすれば、逆に自分が儲かるという発想です。でも、これでは融通になりません。人に利益をもたらすと共に、自分にも利益がなければ融通ではありません。人あっての利益です。人が喜んでこそ、自分も喜べるのです。
お金のことを語るのは、いろいろ〝はばかり〟もありますが、勇気を出してお話しました。僧侶の私ががお金の話をしたのです。皆様も融通の一語を忘れないでください。必ず、ですよ。