令和元年5月13日
皆様はご自分のまわりに、何となく気をつかうなと思う人がいるはずです。反りが合わないとか、口論をしたわけでもないのに、どうもスッキリしないなと思う人がいるはずです。それはいったい、どういう人なのかおわかりでしょうか?
私の答えを申し上げるなら、それはこれまで、いっしょにお茶を飲んだことも、食事をしたこともない人なのです。私はこの答えに、かなりの自信があります。
つまり、人間が生きていくということは、食べることなのです。生きていくことの最大の関心は、食べることに尽きるのです。だから、食事を共にするということは、人間が生きていくうえでの根底に通じることなのです。
親しくなろうと思ったら、まずはいっしょにお茶を飲むか、食事を共にすることです。仲間どうしの呼吸が合わないと思ったら、ヘタな細工などいりません。みんなで囲んでご飯でもい鍋でも食べればいいのです。「同じ釜のメシ」というでしょう。
だから、家族とは何かと問われれば、私は「人生で最も多く食事を共にした者どうしですよ」とお答えしています。親しい友人や職場の同僚とも、いっしょに食事をするでしょう。でも〝最も多く〟ではありません。長い人生の中で、最も多く食事をするのは、やはり家族なのです。
だから、いっしょに食事をしない家族は、本当の家族ではないのです。毎日とはいかないなら、せめて週に一度でも、家族で食事をしてください。いっしょに食事をしている家族は、まず大丈夫です。同じ釜のメシで、一粒一粒が結ばれるからです。いかがですか。簡単なことですよ。ね!