法螺貝

カテゴリー
祈祷

平成31年4月26日

 

あさか大師ではご祈祷の折、法螺ほらがい貝を吹きます(正式には法螺貝を立てるといい、戦場で吹く陣貝じんがいと区別します)。法螺貝はその名のとおり、ホラ貝を法具として用います。貝の中では最も大きいもので、取り付けた金具まで長さ43センチですから、実際には45センチほどはあったことでしょう。法螺貝は山中では首に掛けるため、網に入れるか写真のようなひも(貝の)を結んでさげ歩くのです。

法螺貝(ほらがい)

近年、法螺貝は大変に高価なものとなりました。ワシントン条約によって捕獲ほかく制限が引かれ、輸入がむずかしくなってきたからです。実はサンゴ礁を荒らすオニヒトデを、ホラ貝だけが食べるのです。だから、ホラ貝を捕獲しすぎるとオニヒトデが繁殖し、せっかくのサンゴ礁が台なしになるのです。

数年前ですが、私は大阪の貝細工会社に依頼して、かなりの〝まとめ買い〟をしました。それでも、私が希望するような大きなものは、仕入れがずかしいと社長さんがおっしゃっていたのを思い出します。いま購入したら、相当な値段になっているはずです。

何でも、自然のものを保護するのは大変ですよね。もしかして、そのうちにプラスチック製の法螺貝が発売されるかもしれませんよ(笑)。

山路天酬密教私塾

詳しくはここをクリックタップ