70パーセント主義

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健康

令和元年5月21日

 

うつ病になる方は、みな、まじめなのです。むしろ、まじめ過ぎるのです。

何事も完璧になそうとします。つまり、100パーセントを望む完全主義者なのです。他人の失敗まで自分の責任であるかのように考え、一人で悩むのです。それだけ、性格が潔癖なのでしょう。しかし、この世で100パーセント完璧な生き方などできるはずがありません。

故人となった斎藤茂太さんは、歌人・斎藤茂吉の長男であり、また精神科医として斎藤病院の院長を勤めたほか、ユーモアに富んだ著作家としても活躍しました。その著作の中に『人生80パーセント主義』があり、私は何度もくり返し読みました。要は、うつ病に陥いる人はあまりにも100パーセントの結果を望み過ぎるから、これを80パーセントほどに考えれば、精神的なストレスは相当に緩和するということ書かれてありました。

しかし、私はさらに数字を下げて70パーセントほどでよいのではないかと考えています。自分が望んだことの70パーセントも叶えば、充分ではないでしょうか。そう考えるようになって、私もずいぶん楽になったものです。

これは妥協ではありません。目標に向かっては全力で当たりましょう。持てる力は出し切りましょう。でも、完璧な達成に至らずとも、引きずってはなりません。いつまでも悩まず、次のチャンスを待ちましょう。

ハンドルのように〝遊び〟がなければ、心のかじ取りはできません。まじめで責任感がつよく、潔癖な方に、この話はきっと役立ちますよ。私もそうでしたから。

 

山路天酬密教私塾

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