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美しい桜ことば

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令和8年3月22日

 

あさか大師の桜が開花しました(写真)。各地のニュースを聞いても、例年より少しずつ早くなっています。今年の「桜まつり」は4月4日(土)ですが、何とか持ちこたえてほしいと願ってやみません。

そこで、美しい「桜ことば」です。

「桜かり」  桜が咲き乱れて、夜でもあたりが明るく感じられること。

桜雨さくらあめ」  桜の花に降り注ぐ雨。または、花びらが降りしきる様相。

「桜おぼろ」  満開の桜が遠くぼんやりとおぼろにかすんでいる様相。

「花かがり」  夜桜を見るために焚くかかり火。

「桜かげ」  水辺の桜が水面に映じて見えること。

「花ぐもり」  桜の咲くころの、曇りやすい空模様。

「桜流し」  散った桜が水に流れていく様相。

「花のさざ波」  花びらの散り浮かぶ水面に立つささ波。

「桜しべ降る」  桜の花びらが散った後、残っていたしべがこぼれる様相。

「桜紅葉もみじ」  晩秋に桜の葉が紅葉すること。

日本人は満開の桜ばかりではなく、その気候や散りゆくさま、散った後の余韻までも愛でてきました。「花冷え」も、そのひとつです。お楽しみください。

イエローパワーの効能

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令和8年3月9日

 

春に黄色い花が多いのは、その明るい発色が冬を脱するパワーになるからです。野山や畑に菜の花が咲き出しましたが、一面のイエローパワーを見ると、「元気はつらつ〇〇〇〇〇!」に劣りません(写真)。

菜の花は「報春ほうしゅんの使者」と呼ばれる代表的な春の花です。冬眠していた植物や動物が活動を開始しますが、私たちの心身も活力を欲しています。そんな時、菜の花は精神を調和させ、体力までも復活させてくれるのです。

食用としても栄養豊富で、たんぱく質・糖質・脂肪のほか、ビタミンCが500g中に220mg、アミノ酸も10数種類が含まれています。また中医学では、その芳香成分によって脾臓ひぞうが丈夫になり、利尿・解熱・解毒・高血圧にも効能があるといいます。

菜の花の群生を見たら、ちょっと立ち止まりましょう。そして、イエローパワーのシャワーを浴びましょう。 

スーパー・ウルフムーン

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令和8年1月4日

 

昨夜は東の空から「スーパー・ウルフムーン」が昇りました。4回連続スーパームーンの最後を飾るにふさわしい、みごとな満月だったと思います(写真)。

新春3日目の初詣を終えて一息ついた時、思わず隣の土手にはい上がりました。毎日、日の出を拝んで意気を高揚させていますが、今度は満月によって疲れがいやされました。

生きていることの喜びとは求めるものではなく、このように与えられるものなのでしょう。もちをつくウサギさんを抱きよせたくなりました。

そういえば「抱月」という雅号を、とても気に入っていた遠い記憶があります。今日も頑張らんないと。

10月に桜が咲いた

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令和7年10月21日

 

「秋桜」とはコスモスのこと。ほかに「十月桜」という品種があり、春と秋とに二度咲きます。ところが、ソメイヨシノでありながら、10月に開花する奇妙な現象があります。あさか大師の桜並木にも、わずかながら花開いた姿が散見されました(写真)。

まず、この夏の猛暑が関係していることは、容易に推測されましょう。すでに落葉しているのに、何らかの影響で植物ホルモンの働きが変わったように思われます。桜もこの異常気候には迷うばかりです。

野菜や果物の栽培、魚の水揚げも変わりました。スーパーから日本の果物が消え、熱帯地の魚ばかり並ぶ時代が来るのでしょうか。かつて「終末」という言葉が流行りましたが、その終末を乗り越えるべく、私たち一人一人ができることをしなければなりません。この地球も、この日本も、私たちが住む大切な自然です。

今宵こよいは新月。蒼茫そうぼうとした木立に光はなく、水墨画のような景観が闇に迫ります。地球はいずこに、日本はいずこに。

この世の月、あの世の月

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令和7年10月7日

 

幼い頃、東の空に昇った月の隣りに、もう一つの淡い月の姿を見たことがありました。私は何だろうと思いつつも、誰に話すこともなく、記憶からもしだいに薄らいでいきました。

ところが三十代になって、ある山奥の断食道場に入門した折、二つの月を描いた絵が目につきました。その意味を道場主に問いましたところ、「片方はあの世(霊界)の月です。あの世にも、この世と同じように月があるのです」という答えでした。私はたちまち幼い頃の記憶がよみがえり、あ然としたものでした。後年、私が「双月子そうげつし」という雅号がごうを名のったのは、この体験からの由来です。

昨夜は陰暦八月十五日の〈中秋名月〉でした。そして今夜が天文上の満月で、一日のズレがあります。関東地方はいずれも曇り空で、残念ながら〈お月見〉が叶いません。

そこで、あの世の月に供える意味で、ススキとお団子(弟子僧の手作り)を飾りました(写真)。ススキの右上あたりに、あの世の月があるかも知れません。花器は平安時代の瓦製経筒がせいきょうづつで、写経を埋葬まいそうした容器です。

見えない月に供えるのもいきなものです。境内の地面と、桜並木と、曇り空がおりなす影絵に、お供えがえました。桜木の枝は重なり、暗夜の虚空に秋のレジェンドがそこにいます。

彼岸花の妖艶

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令和7年9月25日

 

あさか大師桜並木の下に〈彼岸花〉が群生し、その妖艶ようえんな姿がお参りの皆様を楽しませています(写真)。

曼珠沙華まんじゅしゃげ」という別名もありますが、これは仏典に由来するサンスクリット語で「天上の赤い花」という意味です。かつては「死人花しびとばな」「地獄花じごくばな」などとまで呼ばれ、お墓の花と見なされていました。また茶花や生け花でも〝禁花〟とされ、これを用いることはありませんでした。

ところが今や群生地は人気の的で、たくさんの人々が集まります。特に本県・日高市の〈巾着田きんちゃくだ〉は〈曼珠沙華まつり〉が催され、約30万人が訪れます。たしかに、秋の野山に咲きほこる真っ赤な花は美しく、元気を与えられ、お彼岸にもふさわしい姿です。

まだまだ残暑が続いていますが、朝晩は涼やかな風が吹き、秋らしくなってまいりました。今日は真っ青な空に、赤い花がよく似合います。

突きけて 天上のこん 曼珠沙華(山口誓子せいし

偉大なる植物のドラマ

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令和7年6月29日

 

10年ほど前、塚谷裕一著の『スキマの植物図鑑』(中公新書)という本が話題になりました(写真)。

同書は街角のコンクリートやアスファルトの割れ目、石垣や電柱の根元といったわずかなスキマから、植物たちがいかにたくましく成長しているかを紹介した異色の刊行でした。しかも、植物たちがいかにも窮屈きゅうくつで息苦しく生きているのではなく、何とも居心地いごこちよく幸福に過ごしている様相を発見することに、同書の主張がありました。

人間はあくせくと働き、動物はえさを求めてさ迷っているというのに、こうした植物は一ヶ所に根を下ろしたまま、光と水と肥料を十分に吸い、実に豊穣ほうじょうな時間を過ごしているのです。都会の片隅、国道わきの騒がしい環境にあっても、それは同じです。何と偉大なるドラマでありましょうか。

こうした植物の様相は、通勤中の通り道、買い物や散歩の道端、公園や工事現場、いたるところに見い出せましょう。その飄々ひょうひょうたる楽園を讃嘆さんたんするならば、私たちは何も見えていなかった自分に驚くのではないでしょうか。自分の足元に、かくも偉大なドラマがあるというのに、いったい何を見て生きていたのでありましょうか。

あさか大師の境内でも、ドラマは常に見い出せます(写真はエノコログサ)。ああ、植物は偉大なり。偉大なるドラマに幸あれ。

 

「仏の座」が開く

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令和7年2月23日

 

あさか大師の周辺には〈仏の座〉が花開いています。田畑を埋め尽くし、まるで赤紫のジュウタンです(写真)。

よく混同されますが、「春の七草」のホトケノザとはキク科の〈コオニタビラコ〉のことです。この〈仏の座〉はシソ科で、残念ながら食用にはなりません。

ところが、葉が茎に抱きつき、その上に花が乗る様相は、まさに仏様の台座に似て、「ホトケノザ」と呼ばれるようになりました。散歩の途中でも目にするでしょうから、ぜひ観察してください。先端の小花が仏様にも見えましょう。

春はすぐそこ。霜を浴びても枯れず、倒れず、陽光に彩り、浄土のように華やぎます。うららうらら。

「幸せホルモン」を増やす方法

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令和6年1月28日

 

「幸せホルモン」のセロトニンを増やすには、太陽の光を浴びるのが一番です。特に日の出の輝きには、脳内環境を一変させる何かがあります。あさか大師での冬は正面より日の出がありますので、私は毎朝これを拝し、真言密教の特殊な日輪観を修しています(写真)。この後にお大師さまへのお勤めに入りますが、幸せでさわやかな気持ちになることは間違いありません。

セロトニンは闘争ホルモンのアドレナリン、恐怖ホルモンのノルアドレナリン、睡眠ホルモンのメラトニンなどを制御して、幸せな気持ちに導いてくれます。しかも太陽の光だけで増えるのですから、費用もかかりません。

このほか、ウォーキング・ストレッチ・スクワットなどの運動によって、またサプリメントまでも販売されていますが、太陽の光を浴びるのが最も簡単で誰にでもできる方法です。時間についてはいくつかの説がありますが、私は3分~5分ほどでよいと思っています。ぜひ試してみてください。

幸せな朝は、その一日を豊かにしてくれます。大日如来と日天の神さまから、幸せのパワーをいただきましょう。

名月の癒し

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令和5年9月29日

 

月面の温度は昼が110度、夜は-170度で、その寒暖差は280度です。生物が生息できる環境ではありません。

それでも私たち日本人は、うさぎがおもちをつき、かぐや姫の故郷であることを口にしても、何の違和感もありません。忙しい現代人でも、それは同じです。仕事に疲れた夕暮れ時に、また夜の静寂しじまにふと月を見る時、私たちはどれほどいやされることでしょうか。ホッとするひと時とは、まさにその瞬間なのです。

今宵こよいは旧暦8月15日で、中秋名月です。あいにく雲が多く、残念ではありますが、ほんの一瞬その美しい姿を見せてくれました(写真)。

昨夜が〈待宵まつよい〉、明日が〈十六夜いざよい〉、そして来月27日(旧暦9月13日)が〈十三夜じゅうさんや〉です。何と美しい日本語でしょうか。月まで行ける時代だからこそ、昔のように月を想い、月をしのびましょう。その時、あなた様の人生がとても豊かで幸せなものになりますよ。

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