孔雀明王経
令和3年4月10日
㈱青山社より『仏母大孔雀明王経』が刊行され、私のもとにも送られてまいりました(写真)。依頼により、私が表題を揮毫したからです。かなりの緊張をして書かせていただいたことを忘れ得ません。
本経の〈明王〉とは陀羅尼の〈王〉という意味で、古くは役行者(神変大菩薩)がよく用いたとされています。それだけに、全篇はみな息災を始めとする現世利益に終始し、特に長寿を願う祈りに効験があるとされています。コロナ禍に対する厄災を乗り越え、人生をまっとうしたいという願いには、まさに時を得たものといえましょう。一般の皆様には『般若心経』等の写経に精進いただき、真言密教の僧侶の方には、ぜひ読誦いただきたいと願っています。
孔雀の「クォー」という鳴き声は、いかにも異次元に通じ、それだけに神秘的な響きを感じます。また陀羅尼に付した祈願文も、別冊の解説でご理解いただけましょう。密教僧の方々には、広く座右に置かれんことを願っています。一読したい方は、あさか大師のご宝前に供えておりますので、ぜひご覧ください。
総回向と桜まつり
令和3年4月5日
昨日は月始めの〈総回向〉と〈桜まつり〉を挙行しました。総回向には遠くは青森からもお越しになり、篤信の方が参集しました。読経の響きが堂内に満ちて、この世とあの世の一体感につつまれました。ありがたい法悦です。
また〈桜まつり〉では、私の友人が八丈島の郷土芸能「八丈太鼓」を披露し、隣接の〈花水木の里〉からも大勢の方が加わりました。今年の桜は例年より早く、いささか残念でしたが、花見の余韻を味わいました。
イングランドポニーの「はなちゃん」にも人気が集まり、子供さんたちがいっしょに記念撮影をしました。このような楽しい催しは、お寺にはとてもよいようです。来年はどのようにするか、今から考えていきましょう。
本日満開、今宵満月
令和3年3月29日
あさか大師の桜は、本日が満開です。近在の方々がたくさんお越しになりました。
菅原道真公は梅の花に対して「東風吹かば」の名歌を残しましたが、桜に対しても、「桜花 主を忘れぬものならば 吹きこん風に 言伝てはせよ」と詠んでいます。昨日は雨と風で散りましたが、私がいなくなった後も、この桜が言を伝えてほしいものです(写真)。
また、本日は満月(写真)。独り占めの境内のまん中で、少しばかりビールを飲みました。これから執筆を続けます。
コロナ禍の総回向
令和2年12月7日
一昨日と昨日。今年最後の総回向法要を挙行しました。コロナ禍の中、マスクはもちろん、玄間での除菌はもちろん、加湿器で消毒液を噴霧し、充分な対策を取りました。二日間とも、よくお集りいただいたと思います。新春祈願のお申込みもいただきました。(写真は明後日)。
法話として、先祖供養の重要性を強調したことは言うまでもありません。私たちはタテには先祖から、ヨコには前世からの流れがあります。その因縁をもって私たちは生まれて来ました。したがって、先祖供養は自分の前世からの因縁を浄めることでもあります。お集りの皆さんは、このことをしっかりと自覚していらっしゃいます。読経も上手で、とても熱心です。
なお、法要の後、お弟子さんの伝法灌頂という儀式があり、一昨日は6名が、昨日は7名が入壇しました。入壇者は阿闍梨(密教の教師)として讃えられますが、その状況はここでは公開できません。秘儀を守らねばなりませんので、ご理解ください。ただ、13名の方が立派な阿闍梨になりましたことをお伝えいたします。