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あさか大師
令和3年8月22日
本日、得度式がありました。得度を受ける方を〈新発意〉といいますが、新発意は当然ながら、とても緊張しますが、立派に成し遂げました。私が戒師(お導師)を勤め、先輩僧侶の方々が立会人として列席しました(写真)。
得度の〈度〉はサンズイを付けて「渡ることを得る」という意味です。悟りの世界である浄土の岸、つまり彼岸に渡ることを表示します。仏道修行に向って、新たな志をいだき、得度を決意していただいたことを、私はうれしく思っています。
あさか大師で得度される方は、ほとんど社会人としての仕事を持っています。つまり、土曜・日曜・祭日にあさか大師に来て伝授を受け、修行に励んでいます。皆様、大変にまじめで真剣です。大切なことは、俗にあっても俗に染まらぬ〈非俗性〉でありましょう。
これは寺院住職にもいえることですが、日本の僧侶はほとんどが結婚し、家族を養い、社会的なかかわりを持っています。つまり、俗世と何の関係もなく生活することはあり得ません。その中でいかに非俗性を貫くか、そこが正念場です。
私は僧侶はその体から、その言葉から、その心から〝法の香り〟が漂わなければならないと、そのように思っています。それにはやはり、日頃から仏さまに向い、読経に勤め、心を清らかに保つことでしょう。それを毎日続けること、それ以外にあるはずがありません。最も大切なことです。