遠い先祖は神棚に、近い先祖は仏壇に

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先祖供養

令和5年6月26日

 

日本人の英知は、遠い先祖は神棚に、近い先祖は仏壇に祀り、共に大切にしてきたことです。

遠い先祖とは神話に登場する神(天照皇大神など)、学問の神(天神さまこと菅原道真など)、乱世の英雄(東照大権現こと徳川家康など)をいいます。そして、近い先祖とは皆様の父母・祖父母・祖々父母といった直接の先祖をいいます。日本人はこうして、遠い時代の神さまを神社や神棚に祀り、直接の身近な先祖を仏壇に祀り、共に大切にしてきました。

また、神棚や仏壇を大切にして、これに礼拝する姿を子供や孫に見せて来ました。これによって言葉では教えずとも、親や先祖を敬うことの大切さを伝えて来たのです。一年の初めには新しいしめ飾りに変えて新年を迎え、ご飯をいただくにも、まずはこれを仏壇に供えました。その当たり前のように繰り返された日常の〝儀式〟が、この国の柱となって、どれほどこの国を支えてきたことでしょうか。特にこの儀式が、この国の道徳力を育て、底力そこぢからとなってきたのです。

つまり、人は儀式を通じて物ごとを自覚するということです。言葉で語るよりも、入学式があり、成人式があり、入社式があり、結婚式があるからその自覚が生まれるということです。私たちは家庭内のささやかなこの儀式を大切にせねばなりません。このささやかな儀式が、私たちの生活を変え、人生を変え、運命をも変えることを知らねばなりません。

あさか大師では来る7月1日(土)・2日(日)の午後1時より、盂蘭盆会うらぼんえ法要を挙行いたします。8月は菩提寺やお墓にお参りしていただくため、いち早く準備に入っています(写真)。

ここで老いも若きも、子供さんたちもいっしょに読経をします。そして、お施餓鬼せがきの真言もいっしょにお唱えします。その読経や真言の響きが、何をもたらすかは、ご自分で体験してみてください。どなたでも参加できます。「墓じまい」や「檀家だんかばなれ」をした方も歓迎します。そして、お大師さまの偉大さにも触れていただきたいと思います。すばらしい、この国の儀式です。

山路天酬密教私塾

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