令和5年3月16日
私は花を習ったことはありませんが、いつ頃からか野の花を挿すようになりました。宗門の機関紙に15年間、花と写真のエッセイを掲載したこともあります。また、これが二冊の書籍となって、すでに刊行されてもいます(『邑庵花暦』『花は野の花』創樹社美術出版)。
花は人の心を癒し、お祝いやお見舞いの贈り物となり、想いを伝える告白ともなりますが、自然界の名医であることをご存知でしょうか。私は長らく花を挿しつつ、じつは身も心も癒す名医であることがわかってきました。つまり、それぞれの花にはそれぞれの病気を癒す〈気〉を放っているという意味です。その一部をご紹介しましょう。
昨日、東京都が全国で一番早く桜の開花を発表しました。今年はことのほか早いようですが、あさか大師の桜ももうすぐです。いずれ写真でお伝えしましょう。日本人は桜を楽しみに、一年を生きています。
そして、生きる喜びを桜に求めます。もちろん、外国の方にも人気は高まる一方で、桜を見るために日本にやって来る観光客は後を絶ちません。
その桜の芳香は喘息や気管支炎、咳や痰の妙薬です。喘息体質の方は満開の桜の下で、大きく深呼吸をしてみましょう。そして、桜の〈気〉が喉や気管に浸透して、自分の体質が変わっていくと感じてください。
花粉症に悩んでいる方が多いようですが、カラーの花がおすすめです(写真)。あの白亜の花と茎の緑には、アレルギー体質を消し去るような〈気〉が充満しています。花店でもよく見かけますので、ぜひ試してみてください。
以下は思いつくまま、効能のみを列記していきます。
糖尿病にはユリ。高血圧にはキク・フリージア。心臓病にはスイセン。動悸にはマーガレット。肝臓病にはリンドウ。胃腸病にはジャスミン。頭痛にはヒマワリ。不眠症にはカスミソウ。疲れ目にはスミレ。下痢にはカーネーション。婦人病にはボタンなどでしょう。
なお、桜の花が喘息や気管支炎に効能があると書きましたが、ほかにもツツジ・キキョウ・ジャスミンもおすすめです。花にはこのような効能があり、まさに、自然界の名医なのです。