令和5年11月11日
次にお話する方もご信徒の女性で、現在94歳のKさんです。若い時から病難をかかえ、入退院をくり返していました。それでも信仰心が篤く、ご先祖への供養にも熱心でした。また霊的な感応も強いため、不思議な体験には枚挙にいとまがありません。
今から20年ほど前のことでした。Kさんは当時、山梨県笛吹市に居住し、よく石和温泉で湯治をしていました。その帰り、道路工事のために道の中央に寄ったとたん、バックしてきた乗用車にはねられ、倒れた自分の体は、タイヤの下敷きになりました。道路工事の方々がそれを見るやすぐに駆けつけ、まずは車を誘導してくれました。運転していたのは温泉の女将さんで、顔なじみであったようです。救急車もすぐに到着し、病院に運ばれました。Kさんはぼんやりした意識しかなかったようです。
レントゲンの結果では、脊椎と頸椎に骨折がありましたが、内臓に異常はありませんでした。普通では考えられません。そして1ケ月ほど入院治療をしましたが、無事に退院しました。知らせを受けた私は、この事故も記録に残したいと考え、Kさんに当時の様子をうかがいました。
その瞬間、Kさんはまるで空中に浮かんだような感覚で、何の痛みもなかったというのです。そして、まぶしい光につつまれた感覚が残っていると語ってくださいました。このような感覚は私にもわかるので、Kさんのお話しは充分に納得しました。日ごろの信仰の賜ものであることは間違いありません。奇跡は光によって象徴されるからです。
Kさんはその後も特に後遺症はなく、現在は東京都町田市に転居して、長女と共に元気に過ごしています。高齢にもかかわらず、電車を4回も乗り換えつつあさか大師にお参りする姿はみんなのお手本です。もともと不思議な体験をしてきた方ですが、私は霊験談として忘れ得ぬ記録となりました。