どうにかなるのです

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人生

令和元年6月5日

 

「人生はどうにかなるのです」が、私の持論です。しんどい時もありましょうが、何とかして生きていくことはできるのです。どうしてそのように思うかというと、そうでなければ、この世に生まれる道理がないからです。この世に生まれる以上は、生きていくだけの何かを授かっているからです。生きていくだけの取りがあるからです。

特別な才能がなくとも、体は丈夫でしょう。丈夫でさえあれば、働くことができるのです。働きさえすれば、相応の生活ができます。病気であっても、誰かが看護をしてくれましょう。そして、励ましを受けながら楽しみの時間を持つことができます。孤独であっても、何かに癒されましょう。絵や音楽があり、ペットや花があります。だから、どん底に落ちるようなことは、まずありません。だから、人生はどうにかなるのです。

私が過去に出会った方々の中で、よくもこんな不幸を背負って生まれたものだと思う方が三人ほどいました。みな他界しましたが、それぞれに何とか天命をまっとうしました。中でも忘れられないその方は、自分は病気で亭主は大酒のみで、二人の子供も行方すらわからない状況でした。生活保護を受けての暮らしでしたが、彼女にはたった一人、頼れる友人がいたのです。お惣菜をいただいたり、古着をいただいたりしながら、どうにか暮らしていました。私もまれには顔を出して励ましたものです。そして、やがて安らかに永眠しました。

彼女の死後、長男が私を訪ねてきました。私は生前のお母さんの果たせなかった気持ちを表すようお話しました。今でも、よく供養をしてくれています。「よかった、よかった」と、今でも思います。人生はどうにかなるのです。必ず。

山路天酬密教私塾

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