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祈祷
平成31年4月4日
私は霊的な相談を受けた場合、霊符祈願を多用しています。現代は昔のように畳の上でお護摩(ふろしき護摩)を修すれば、たちまちに火災報知器が作動し、鳴動護摩(鳴り釜)を修すればお隣り様から苦情が来るからです。
これまで、意外に依頼が多かったのは子供さんの学習塾からの依頼でした。なぜかと申しますと、子供さんたちは〝純粋〟であるため、霊をよく見るからです。誰かが「オバケがいるよ」などと言い出すや、次から次へと伝わり、どんどんやめてしまうのです。ついには講師の先生までやめてしまうに至っては、オーナーも笑いごとではなくなります。
そんな時は霊符を浄書してお護摩で祈願し、オーナーに渡すか、私が直接に出向いて現場でお祓いをしてきました。たいていは一回で鎮まり、もとの平穏を取りもどしました。
霊符祈願は伝承者が少なく、私も習得には苦労しました。明治時代には大阪の法恩院に藤崎孝教師がおり、大正時代には同じ大阪の妙法寺に山岸乾順(金華山人)師がおりましたが、昭和期には目立った活躍はありませんでした。それでも、情報をたぐっては各地を訪ね歩き、平成17年に『鎮宅霊符神呪法』、平成20年に『神仙霊符吉祥法』、平成29年にはこれを合冊して『霊符秘要抄』を青山社より刊行しました。いずれも扉には、私が謹写した鎮宅霊符三尊御影(写真)が掲載されています。
これらの書籍は、何やら不思議な力を発揮するらしく、霊的感応の強い方は自室や車の中に御札のように置いているようです。