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祈祷
平成31年4月18日
昨日は開運星祭りに開眼する四種の祈祷札をご紹介したのでございます。うっかりしましたが、実はもう一つの祈祷札がございました。それが元旦に開眼する火伏札でございます(写真)。火伏札と申しますのは、いわゆる火難除札のことでありまして、昔は「竈の荒神さま」などとお呼びした三宝荒神の守護札でございます。
火は人が生活するうえで、なくてはならないものです。現代はガスや電気で煮炊きができますますが、昔は火は〝神さま〟そのものであったわけです。よくテレビの時代劇で、〈火之要慎〉という張り紙を見かけるでしょう。〈火の用心〉ではなく、慎むことを要としたのです。火の回りを不浄にしたり、火の近くで悪口や言い争いをすることを慎みました。荒神さまのお咎めを受けると、火難を呼ぶからなのです。そのことは、現代でも決して変らないことを知るべきでございます。
この火伏札も、不思議なパワーを秘めております。ある時、私が作法どおり、紙のお札をまとめてお焚き上げしたのでございます。その中に一枚だけこの火伏札が入っておりました。ところが翌日に見てみると、何とこの火伏札だけが、ほんの一部を焦がして燃え残っていたのでございます。〝偶然〟とお思いになるのは自由でございますが、こういうことはよくあることなのでございますよ。火を粗末にしてはならないことを、改めてお考えになってくださいませ。