病気の真実

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健康

令和元年5月2日

 

暖かい春なのに、風邪を引いている方が多いようです。皆様、ご用心なさいませ。

風邪は引かないにこしたことはありません。しかし私は、風邪はいわば体のリセットだと考えています。風邪を引いて体を通過させれば、新しい体によみがえるからでございます。だから、時には風邪を引いた方がよいのかも知れません。

実は私は、人は病気になるから健康でいられるのだとさえ思うのでございます。「何をバカなことを」と、お思いになりますでしょうか。「ふざけるな」と、お思いになりますでしょうか。そうではないのです。病気は本来、健康を守ろうとする尊い働きであることを知らねばなりません。

熱が出るのは害菌がいきんを減らし、汗によって毒素を排泄はいせつする働きです。痛みが出るのは血液を集め、病根を絶滅する働きです。吐気はきけ下痢げりもそれは同じことです。このような症状が何ひとつ現れないとするなら、私たちは体の異常を感じ取り、自分を守ることができません。私たちは病気をしながら健康を保てるのでありまして、病気をするからこそ健康でいられるのです。これが〈病気の真実〉なのでございます。

タバコをやめることも、お酒をやめることも、むずかしいはずです。でも、医者から「このままでは助かりませんよ」と言われれば決心がつくのです。熱や痛みがあり、医者に忠告をされなければ、私たちは何も変えることができません。病気に感謝をすることができれば、回復も早くなるのですよ。本当ですよ。

 

山路天酬密教私塾

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