山路天酬法話ブログ
この世はあの世の写しです
令和7年4月6日
昨日と本日、あさか大師では総回向(先祖供養)の法要を挙行しました(写真)。
私たちがなぜ、先祖供養を大切にするのかと申しますと、この世とあの世は一体であるからです。あの世の写しがこの世で、これを「現世」といいます。つまり、あの世の幸せがこの世の幸せであるからです。
小さな子供さんが、誰もいないのにお話をしていることがあります。それは無心な子供さんには、あの世の人(たとえば、おじいちゃんやおばあちゃん)が見えるからです。
人はその臨終によって、すべてが無くなると考えるのは自由です。しかし、知らないはずのおじいちゃんやおばあちゃんのことを、どうして知っているのでしょうか。
私たちは自分のルーツである父母の両家を密教の秘法で供養し、その功徳をお大師様にお届けしています。しかも、お導師と一体になって修します。だから「人生を変える先祖供養」となるのです。
近在の方は直接お越しになり、遠い方は郵便で全国からこれに参加しています。供養料は1ケ月2000円で、どなたでも気軽に続けることができます。入退は自由で、檀家制度はありません。
関心のある方はホームページの「お問い合せ」から送信してください。すばらしい出会いになりますことを念じています。
桜まつりを開催
令和7年4月5日
あさか大師では今日、総回向の後に「桜まつり」を開催しました。お大師様やご先祖様への供養を重ねた功徳をいただいて、楽しい法宴となりました。あさか大師の僧侶が加わる歌謡バンドの「バブリーズ(写真)」、おなじみの「八丈太鼓まごめ会」と共に、イングランドポニーの「ハナちゃん」も出演しました。
お隣りの老人ホームの皆様、お子様やお孫様を連れての皆様も集まり、八丈太鼓の回し打ちに参加したり、ハナちゃんと写真を撮ったりして楽しいひとときを過ごしました。
お寺は皆様が寄り添うところです。きびしい修行もあれば、楽しいひとときによって、心を癒すところでもあります。さらに多くの皆様が、あさか大師に親しんでいただきたいと願っています。
4月の伝道法語
令和7年4月4日
4月の伝道法語(掲示伝道)です。
現代は〈努力〉という言葉が歓迎されません。何かと便利で、楽をしながら成功する方法が求められるからです。
しかし、この世に努力をせずして成功する方法など、あるはずがありません。どんなに便利で楽な方法でも、便利は便利なりに、楽は楽なりに努力が必要です。その努力によって、運もまた開けます。運は自ら努力をする人に味方をするからです。
そして、その運が続くためには、お世話になったすべての人に対する感謝がなくてはなりません。努力は自分一人の努力ではないからです。自分の運を分かち合う、報恩の気持ちがなければ、運は続きません。仏教ではこれを「報恩謝徳」といいます。
4月の強運者
令和7年4月1日
4月4日から5月4日までが、暦法での4月です。九紫火星が中宮して、北が五黄殺、南が暗剣殺、西北が月破となります(写真・下が北となり一般の地図とは逆になります)。
4月の強運者は一位が八白土星、二位が七赤金星、三位が一白水星です。
八白の東南にあって信用が高まり、難題を解決する強運の月となります。知性をもって正しく判断し、チャンスを生かして、さらに前進しましょう。他人の意見に耳を傾けることも大切です。
七赤の人は開運への新しいスタート台に立ちました。身辺に気配り、誠実に対応して努力を重ねましょう。家族や仲間との口論は慎まねばなりません。散財や衝動買いにも注意しましょう。
一白の人はこれまでの努力や工夫が生きて、成果が得られます。目上や上司への配慮が、大切なカギとなります。意見や忠告は謙虚に聞き、礼儀をわきまえましょう。
そのほかの人はホームページの「今月の運勢」をご覧ください。暦を上手に使って、「よい時はよいなりによく、悪い時は悪いなりによく」と考えることです。衰運だからといって悲観せず、開運に向かう根回しの時と思いましょう。
「霊鳥」の飛来
令和7年3月31日
あさか大師には毎年、桜開花の頃になるとキジが飛来します(写真)。
キジは日本の国鳥です。つまり、太古よりこの国の人々に親しまれた、日本を代表する鳥なのです。野生のキジを見ることはめったにありませんが、その美しい色彩とエキゾチックな鳴き声は、神様の伝令のような印象を受けます。キジを「霊鳥」と呼ぶゆえんでしょう。
菜の花の黄色がビタミンカラーとなり、桜の花が爛漫と咲き誇り、霊鳥の鳴き声をともなって、日本は春の吉祥に包まれました。今日も元気に一日を過ごしましょう。
水子供養の大切さ
令和7年3月29日
あさか大師では水子供養にも力を注いでいます。そして私は毎朝、お大師様にご挨拶をした後、水子観音堂(写真)の扉を開いて回向を捧げています。
どんなに不幸な人でも、両親から授かった名前があります。また、両親と共に暮らした思い出があります。そして、死亡すればお骨があり、位牌があり、お墓があるのです。しかし、水子には何ひとつありません。皆様はこの事実を、どのように思うでしょうか。
現代の子供たちや青少年のすさんだ心が、この水子の事実と関連がないとは、とうてい思えません。あの世の写しがこの世の姿です。だから、この世を「現世」というのです。水子供養は大切な責務といっても過言ではありません。
あさか大師の水子観音堂には、お線香を供える方やお菓子を持参する方がたくさんいらっしゃいます。心ある方のお参りをお待ちいたします。また水子供養については、ホームページをご覧ください。
桜が咲きました
令和7年3月27日
あさか大師の桜が今朝、咲きました(写真)。すでに何人かの方が、カメラを手に撮影に訪れています。まだ、ほんの一部ですが、これからが楽しみです。
なお、4月5日(土)午後1時から「桜まつり」があります。私の友人の〈八丈太鼓まごめ会〉や、弟子僧が加わる歌謡バンドの〈バブリーズ〉と、イングランドポニーの〈ハナちゃん〉が出演します。お近くの方は、ぜひお越しください。
陽徳と陰徳
令和7年3月25日
前回、徳を積むことの大切さをお話しました。そして、人生の最後に残るのは与えたものであり、その功徳こそはあの世に持ち越せる唯一の財産であるとお話しました。
このお話をさらに続けますと、実は、徳には〈陽徳〉と〈陰徳〉があります。陽徳とは社会に知られる徳のことです。多額の寄進をして、名前が知られるなどはその代表でしょう。社会のために寄進をするのですから、もちろんこれは立派な徳になります。
しかし、さらに大きな徳とされるのは、社会に知られず、人知れずに積む徳であって、これを陰徳といいます。物を差し上げたり、親切を尽くしても、人に知れ渡ったり、謝礼を受け取ったりしない徳のことです。
この陰徳を積むことは、その人の人格を高め、運命をも変える力になるとされ、これを記録した書籍が『陰隲録』で、日本では安岡正篤先生により致知出版社から刊行されています(写真)。
ただ、陰徳が積めるようになるには、陽徳から積む方がよいと、私は考えています。私たちは凡人です。高遠な理想をいだくより、社会に喜ばれること、誰でも実行できることから心がけましょう。
まずは努力して行い、次には慣れて行い、最後には楽しんで行えれば、陰徳に行き着くはずです。謝礼も名誉も考えずに、楽しんで陰徳が積めれば、すばらしい人生になることは間違いありません。
一食布施のおすすめ
令和7年3月23日
あさか大師では「一食布施」をおすすめしています。これは一食分ほどの食事代を恵まれない方々に布施し、功徳を積んでいただくための運動です。本堂内に専用の募金箱を設け、お参りの皆様に投入していただくのですが、遠方の皆様には郵送でも受付けています(写真)。
私たちは何かを得ると喜びを感じますが、さらに大きな喜びは何かを与えた時に感じるものです。仏教ではこれを「喜捨」といい、喜んで捨ててこそ最高の喜びであると教えています。なぜなら、人生の最後に残るのは与えたものだからです。しかも、その功徳こそは、あの世に持ち越せる唯一の財産となるからです。
あさか大師ではこれまでにユニセフや日本赤十字社を通じ、被災地等の救済に役立ててまいりました。わずかな金額であっても、皆様の功徳が人生に輝くことを念じてやみません。ご希望の方には振込用紙を郵送いたしますので、ホームページの「お問い合せ」からご連絡ください。
ビタミンカラー
令和7年3月22日
桜の開花もいよいよとなりました。その桜の前に、、日本の野山には黄色い花が目立ちます。菜の花(写真)・からし菜・ロウバイ・サンシュユ・トサミズキ・マンサク・レンギョウ・福寿草など、いかにも春らしい元気を感じます。
黄色はいわゆる「ビタミンカラー」で、パワーにあふれています。冬の寒さに縮んだ心身が回復するよう、自然界はそのように働いているのです。黄色を好む人は、元気で明るい人が多いことでも、理解できましょう。皆様もこの黄色い花から、春の元気をいただいてください。
ちなみに、作家の司馬遼太郎さんは黄色い花が好きでした。そのことは、彼には戦国時代や明治維新といった、激動の時代の小説が多いことにも影響しているかも知れません。壮健な体力と強靭な気力がなくては、生きられなかったはずです。