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挿花
令和7年7月23日
ご信徒の方より、蓮の花を頂戴したので、古い経筒(写経を土中に埋葬する容器)に挿してみました(写真)。
いわゆる、「花の王」とされるのは牡丹です。花の大きさといい、壮麗さといい、たしかに牡丹は花の王です。しかし、その姿にはまだ執着があり、いかにも「私、きれいでしょう!」という主張があります。
しかし、仏さまがその台座として蓮の花を選ばれたのは、悟りの異次元に咲くからではないでしょうか。蓮には執着のない解脱の妙境を感じます。そこには執着もなければ、主張もありません。それでいて、至高の存在感があります。
私も蓮を育てていた時期がありますので、早朝に咲く頃、そっと近づいたものでした。蓮こそは、仏さまの花です。