偉大なる植物のドラマ
令和7年6月29日
10年ほど前、塚谷裕一著の『スキマの植物図鑑』(中公新書)という本が話題になりました(写真)。
同書は街角のコンクリートやアスファルトの割れ目、石垣や電柱の根元といったわずかなスキマから、植物たちがいかにたくましく成長しているかを紹介した異色の刊行でした。しかも、植物たちがいかにも窮屈で息苦しく生きているのではなく、何とも居心地よく幸福に過ごしている様相を発見することに、同書の主張がありました。
人間はあくせくと働き、動物は餌を求めてさ迷っているというのに、こうした植物は一ヶ所に根を下ろしたまま、光と水と肥料を十分に吸い、実に豊穣な時間を過ごしているのです。都会の片隅、国道わきの騒がしい環境にあっても、それは同じです。何と偉大なるドラマでありましょうか。
こうした植物の様相は、通勤中の通り道、買い物や散歩の道端、公園や工事現場、いたるところに見い出せましょう。その飄々たる楽園を讃嘆するならば、私たちは何も見えていなかった自分に驚くのではないでしょうか。自分の足元に、かくも偉大なドラマがあるというのに、いったい何を見て生きていたのでありましょうか。
あさか大師の境内でも、ドラマは常に見い出せます(写真はエノコログサ)。ああ、植物は偉大なり。偉大なるドラマに幸あれ。
特大五鈷杵を奉安
令和7年6月26日
このたび、あさか大師ご宝前に、弟子僧から寄進された特大五鈷杵が奉安されました(写真)。
五鈷杵とは代表的な密教法具のひとつです。本来はインドの武器でありましたが、煩悩を智慧に転ずる法具として用いられるようになりました。左右の中央に一本の独鈷杵(いっぽんどっこ!)があり、四方に四つの牙(鈷)があります。つまり五つの鈷が仏の五智を示します。
お大師様も立派な五鈷杵を唐より請来されましたが、その現物は東寺(京都)の宝物館に収蔵されています。私も拝観したことがありますが、お大師様が実際にお使いになられたというだけで緊張し、立ちすくんでしまいました。
真言密教の法具は単なるお飾りではありません。それらはすべて、仏の悟りを象徴するものです。残念ながら今日では、密教法具を製作する職人さんが少なくなり、その値段が大変に高価になりました。弟子僧が購入を希望するたびに、私も悩みます。伝統工芸の技術を維持することの難しさなのでしょう。
偶然と必然の観音像
令和7年6月22日
お護摩を修していますと、その炎の中にいろいろな姿を観じることがあります。今年3月、あさか大師の本堂に観音像の化現を公開しました(写真)。
お護摩の写真は長年にわたって拝見してきましたが、これほどリアルな観音像に出会ったことはありません。まさに、お大師さまが示された観音さまの化現でありましょう。
もちろん、これは一瞬の偶然です。お護摩の炎が刻々と燃え続く中で、一瞬の偶然から生まれたものです。しかし、偶然にしてもでき過ぎた感は否めません。二度と写すことはできませんし、写そうと思って写せるものではありません。むしろ、写そうという意図をもって構えると、かえって何も写らないことは経験上、わかっています。
つまり、無心の中で、必然的なご縁がなければ写らないということです。この偶然と必然の狭間にあって、お大師様が刹那に示されたお姿が、この観音像なのです。毎日、お大師様のお護摩を修して来た、私へのご褒美だったのかも知れません。
立派なご縁をいただいたあさか大師のお護摩に、ぜひお参りください。毎日11時半より修しています。また、この写真は本堂内に展示しています。
続・人相も手相も変わります
令和7年6月19日
私は毎日、光明真言の秘法をもって先祖供養を実修し、その加持力が皆様のもとに届くよう念じています。そして、毎月3回の総回向法要を勤修しています。6月15日(日)は午前11時半の金運宝珠護摩に続き、午後1時より3回目の総回向を勤修しました(写真)。
参加するの皆様は、あさか大師で一心に先祖供養に励んでいらっしゃいます。参加した動機はさまざまですが、自分の人生がご先祖と関係していることを何気なく感じているからでしょう。
前回にもお話をしましたが、初めてお会いした折には、ひどく落ち込んでいた方、暗い表情であった方が、一変して明るくなります。つまり、人相が変わるのです。また、弟子僧は先祖供養に加えて印(前回写真)を結び、仏の浄土を観想します。すると手相も変わります。
これは魂が浄化されるからで、別に不思議ではありません。この世とあの世は一体だからです。お大師様がおっしゃるように、仏の浄土もこの世にあるからです。
私は住職としての義務で毎日の実修をしているのではなく、皆様の変化を楽しみ、共に喜び、生きがいになっているからなのです。さらに、多くの皆様の参加を念じてやみません。遠方の方は郵送で参加できます。詳しくはホームページの「先祖供養」をご覧ください。「お問合わせ」からのご連絡をお待ちしております。
人相も手相も変わります
令和7年6月17日
あさか大師で先祖供養をすると、人相も手相も変わります。
はじめてお会いした折には、ひどく落ち込んでいた方、暗い表情であった方が、次にお会いするととても明るくなります。これはこの道に何十年も関わって来た経験からいえるのであって、間違いありません。また、多くの方々が、このことを実感しています。
これは魂の浄化によっておこることで、不思議でも何でもありません。この世とあの世は一体なのですから、むしろ当然のことです。あの世で喜べば、この世に感応するということです。
また、特に弟子僧の指導をしていると、手相が変わっていくのがわかります。弟子僧は入門すると、ご信徒と同じように先祖供養をします。そして、印(仏様の世界を両手で表現する形)を結びます(写真は八葉印)。細かく指導するためには、どうしても両手に注目します。その時、「ああ、手相が変わって来たな」とわかるのです。
印はこの世の世界から仏様の世界へのアプローチです。だから、ふくよかな仏様のような手になるのでしょう。ご信徒が合掌を続けていても、同じです。先祖供養をして、よく合掌する方は手相が豊かで、どこかに温かみがあります。
お大師様の真言密教は単なる教えではなく、こうした事実があることも知っていただきたいと思います。そして、あさか大師の先祖供養に、さらに多くの皆様がご参加いただきたいと念じてやみません。遠方でも、郵送で参加が可能です。関心のある方は、ホームページの「先祖供養」をご覧いただき、「お問合わせ」からご連絡ください。
ギャンブルで財産は残せません
令和7年6月16日
昨日の午前11時半より、月例の金運宝珠護摩を奉修しました。如意宝珠の浄炎が堂内に遍満し、大きな功徳をいただきました(写真)。
このお護摩は、皆様が社会に何かを与えるパワーを高めるものです。社会に何かを与えなければ、お金は入りませんし、金運が高まることもありません。つまり、「与えずして与えられることはない」という意味です。
それはギャンブルや詐欺によって一時的に大金が入っても、財産としては残せないことでもわかります。むしろ、与えずして与えられた分だけ、必ず〝つぐない〟をすることになります。大金にからんだ怨念やさまざまな感情によって、必ず事件がおきるからです。
この世の中は自分の能力を高め、運を高め、まじめに働いて何かを与える人が、最も得をするのです。それが世の中の仕組みというものです。
金運宝珠護摩はそのためのパワーを与えるものです。皆様のお参りをお待ちしております。遠方の方はホームページの「お問合わせ」や郵便でお申し込みください。護摩木は一本200円ですが、10日以上のご祈願をおすすめしています。ご希望の方には振替用紙をお送りいたします。
教えては学び、学んではまた教える
令和7年6月12日
三日間、留守をいたしましたが、6月10日(火)・11日(水)の両日、京都の仁和寺で不動護摩の伝授と実修、および法楽太鼓の打ち方を指導してまいりました(写真)。
ご参加の皆様は全員、真言密教各派の熱心な僧侶の方々です。つまり、プロのお坊さんの前でお話をしたのですから、かなり緊張し、疲れもしました。
しかし、教えることによって、逆に自分が学べることも事実です。今回も教えるための準備をしながら、多くのことを学びました。何十年も学んでいながら、こんなことも知らないでいたのかと、反省したこともあります。
教えては学び、学んではまた教えるのが僧侶としての、また住職としての勤めなのでしょう。まずは疲れを癒して、また学んでまいります。一日一生、日々が精進です。
*毎日のお護摩(午前11時半)は通常どおりに修しています。ぜひお参りください。
6月の伝道法語
令和7年6月9日
6月の伝道法語です(写真)。多くのお寺さんが、あさか大師の伝道法語を掲示板にご利用いただいています。
私たちはよく、「人徳」という言葉を使いますが、人はまさに人徳によって人生が決まるのです。では、その徳は、何によって決まるのでしょうか。
それは人生において、どれだけの人に感謝をしたのか、そして、どれだけの人に感謝をされたのかだと私は思っています。感謝をすれば親切になります。人のために尽くします。そういう人は必ず自分もまた親切にされ、困った時には助けが入ります。
反対の人を考えてみましょう。ウソをついたり、損害を与えれば、都合よく運んでも、必ずボロが出ます。そして信用を失い、やがて失敗します。競争に勝ち抜くにも、ルールがあります。ルールは守らねばなりません。
多くの人に感謝をした人は、また多くの人から感謝をされるのです。これが人徳ではないでしょうか。
*お知らせ
6月10日(火)より12日(火)まで、京都・仁和寺での不動護摩伝授等で出講いたします。毎日のお護摩は本日11時半に前行で修し、光明真言法は宿泊所にて念誦いたします。
6月の強運者
令和7年6月4日
6月5日から7月6日までが、暦法での6月です。七赤金星が中宮して、東が五黄殺、西が暗剣殺、北が月破となります(写真・下が北となり、一般の地図とは逆になります)。
6月の強運者は一位が六白金星、二位が八白土星、三位が五黄土星です。
六白の人は実力を発揮して、大きく飛躍するチャンスとなります。また、かかえている問題を解決する好機ともなりましょう。持ち前の知性を生かし、周囲との調和をはかって前進すれば、今年一番の強運月となります。
八白の人はこれまでの努力が報われて、大きな成果を得ることができます。上司運なので、目上への気配りがカギとなりましょう。口論や衝突を避け、円満な関係を築くことが大切です。
五黄の人は新しいスタート台に立ち、再出発を遂げる月となりました。計画を立てて、日々の行動を果たしましょう。力量を発揮し、他人の気持ちを汲んであげることを心得ることです。
そのほかの方はホームページの「今月の運勢」をご覧ください。いつもお話していますが、成功とは、成功するようにしっかりと段取りをすることです。つまり、衰運の過ごし方が開運を呼ぶということです。衰運は開運への過程と自戒しましょう。
続・先祖供養は正しい法流で
令和7年6月3日
あさか大師の先祖供養は、私が毎日のおつとめで光明真言の秘法を修すばかりではありません。正しい法流を相承した全国の僧侶が、それぞれに光明真言を念誦し、一ケ月ごとにその遍数を報告していただいています。
そして、報告された遍数は私が記帳し、集計してお大師様に奉供しています。先月で、すでに二百万遍を超えました。今また曼荼羅(写真)に向かって念誦を続け、三百万遍を目ざしています。
私はこれを「光明真言ネットワーク」と呼び、比類のないシステムとして自負しています。このような熱意をもって先祖供養に精進している寺はありません。不思議なことが起こるので、「人生を変える先祖供養」と呼んでいます。
多くの皆様から共感や讃嘆をいただいています。近在の方は直接に参詣し、遠方の方は郵便で参加しています。関心がありましたら、ホームページの「お問合わせ」からご連絡ください。さらに、詳しく説明をいたします。