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祈願
令和7年12月11日
時代劇の中で、「火之要慎」というお札を見かけることがあります。現代の「火の用心」のように、単なる用心とは違って〝慎みを要す〟の意味です。それだけ、火に対しての信仰と恐れがありました。
現代のようにガスやIHではなくカマドでしたから、台所には三宝荒神(荒神様)のお札を祀って「火之要慎」を心がけたわけです。そして、カマドのそばで腹を立てたり、悪口を言ったり、夫婦げんかをしてはいけないと戒めていたのです。その戒めを破ると、火難はもちろん、失物をしたり、盗難にあうと言い伝えられていました。
もちろん、火難も失物も盗難も、それは本人の不注意から来るものです。しかし、昔から伝えられた格言には、必ず〝真実〟が含まれていることも否めません。それだけ、火は神聖なものとして、扱う必要があるのです。
あさか大師では、正月の初詣から「火伏札(火難を伏せる荒神様のお札)」を授与しています。台所に両面テープで貼っていただいています(写真)。

荒神様は怖い神様です。火難除をはじめ、失物除や盗難除のご守護を仰ぐため、ぜひお求めいただきたいと思っています。また、失物をした場合の祈願法もありますので、次回お話いたします。

