得る喜びから与える喜びを

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布施

令和7年11月27日

 

人は誰でも、何かを得るために生きています。しかし、得るためには、何かを与えねばなりません。それは労働力でもあり、商品でもあり、情報でもあり、サービスでもありましょう。これらを与えることにより、人は自分が望むものを得ることができるのであり、人生の喜びを得ることができるのです。

しかし、得る喜びを重ねるうち、人はいつしか与えることそのものに喜びを感じるようになります。つまり、得る喜びから与える喜びを知るようになるのです。仏教ではこれを〈布施〉といいます。

布施とは、お坊さんへの布施にかぎりません。世のため人のために、物でも思いやりでも、何かを与えることのすべてが布施なのです。もちろん、お金もその例外ではありません。

あさか大師では、月に一度、一食分の食代を布施する「一食布施いちじきふせ」をおすすめしています(写真)。一食布施はもちろん〝功徳〟にもなりますが、与えることそのものに喜びを感じることを目ざしています。そして、その浄財はユニセフや赤十字社、また被災地へ送金してまいりました。

一食布施の募金箱は、あさか大師の寺務所に設置しています。お参りの皆様にはご自分で入れていただき、遠方の皆様には、ご送金をいただいています。皆様のあたたかいお心を、この与える喜びにおつかいください。

*先日、私の法友である羽田守快はねだしゅかい師の金翅鳥院こんじちょういん(鎌倉市)が、漏電のために全焼しました。今般はその復興支援にしたいと考えています。

山路天酬密教私塾

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