オシラさま

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信仰

令和元年6月30日

 

青森から遠路を、また尼僧様ご夫婦がお越しになりました。

今日のご相談は、東北地方に信仰されるオシラさまについてでありました。オシラ様については柳田國男博士などの研究がありますが、民間信仰の故かはっきりしていません。大黒天・三宝荒神・歓喜天などと一体であるとされますが、青森では特に養蚕ようさんの神さまとして信仰されたようでありました。

歓喜天(聖天さま)には特に歓喜団かんぎだん(アンと生薬を巾着きんちゃく状に包んで、油で揚げた菓子)を供えます。私は鎮宅霊符尊ちんたくれいふそんにもお供えしていますので(写真前列の中央)、その仕様などを説明いたしました。

ちょっとお聞きしたいのですが、皆様は神さまと仏さまと、どちらがおえらいと思いますか?

たぶん神棚の方が高いから、神さまだと思っていらっしゃるはずです。残念ながら、実は仏様の方がお偉いのですよ。ただし、ここでいう仏さまは如来・菩薩・明王といった本当の〝仏さま〟でありまして、いわゆるご先祖さまのことではありません。これらの仏さまはお悟りを開いておられるので、特にお好きなお供物などありません。しかし、神さまはまだ執着がありますので、何をお供えするかのルールがあるのです。だから、神さまをお祀りする時は、気まぐれな思いつきであってはなりません。うっかりすると障碍しょうげたたりのこと)を呼びます。だから、「さわらぬ神に祟りなし」というのです。

今日のお話は、神さまとのおつき合いには、それなりの覚悟が必要なのですいうことです。よくよくお伝えしておきますよ。

山路天酬密教私塾

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