令和5年2月3日
私は昨年11月に、『九星気学立命法』(青山社)という著書を刊行しました(写真)。
これは方位の活用を主とする九星気学を、推命法として応用したものです。本人の本命(生まれ年の九星)と月命(生まれ月の九星)に吉神・凶神(36パターン)を配置して、先天運を鑑定するものです。占術としては簡単な方ですが、本命(9)×月命(9)×吉神・凶神(36)=2916の先天運を鑑定することができます。
もちろん、日命や時命を用いませんので、四柱推命などに比べれば網の目が粗いことは否定できません。しかし、占術は細かいからよいとは断言できません。九星気学は活用範囲が広く、短時間での鑑定にも便利であることなどを鑑みると、私などには最も活用しやすい占術であるからです。
また、昨日と一昨日はこのDVD版を出版するため、二日間にわたって撮影をしました(写真)。来月には発売されると思いますが、はじめて九星気学を勉強する方のために初歩から解説しましたので、ぜひご覧いただきたいと思います。
しかし、私が本書において主張したいことは、占術よりもむしろ〈立命法〉にあります。立命とは徳によって命を立てる、つまり積徳による開運法をいいます。明治時代まではさかんに力説されましたが、しだいに忘れられてしまいました。しかし、近年また復活し、心ある方によって提唱されています。他界された京セラの稲盛和夫さんも、立命の信奉者でした。
積徳とは、つまり世の中に対する施しです。施しとはお金ではありません(もちろん、お金も含まれはしますが)。誠実であること、親切であること、思いやりがあること、そして人のために役立つ生き方をすることです。施しが多いほど人にも好かれます。プラスのパワーに包まれます。このプラスのパワーが多い人ほど、それがオーラとなって開運するのです。
私たちは天才でもなければ、英雄でもありません。しかし、日常のささいな行いから、徳を積むことはできます。小さな施しも少しずつ積めば、大きな徳となりましょう。好感をもつ人が、感謝をする人が、つまり自分にプラスのパワーを送る人が世の中に多いほど、その方は開運するのです。私は毎日の予定表にいいことをしたなら〇印をつけ、少しでも増やせるように努力をしています。
もちろん、方位を活用したり、家相や墓相を活用することも大切です。しかし、現代の生活はなかなか活用しがたい時代であることも事実です。私は積徳による開運法が、日本の新しい道徳力となって広まることを念じてやみません。