2019/04の記事

回向と祈願

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回向と祈願

平成31年4月10日

 

あさか大師の特徴は、回向(供養)と祈願の両輪からおすすめすることでございます。

あるご婦人が見えて、ご主人の実家とどうしてもうまくいかないというご相談がありました。そこで私は、ご主人の実家の回向を取り合えず三回申し込みなさい、そして「対人友好」の護摩木ごまぎ(お護摩の炎に投じるお札)を30日間続けなさいとお話しをしました。そのご婦人は私の話を真剣に聞き、私の話の通りに実行するとおっしゃいました。護摩木はその場で浄書し、「願いおき護摩木」の棚に並べました(写真)。

願いおき護摩木

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満開の桜

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あさか大師

平成31年4月9日

 

隣接の桜並木が満開になりました。

隣接の桜並木が満開になりました

桜の名歌はいろいろありますが、私は親鸞上人が九歳の折に詠んだとされる、

明日ありと 思う心の仇桜あだざくら 夜半よわに嵐の  吹かぬものかは

が記憶に残ります。九歳の若松麿わかまつまろ(親鸞上人の幼名)が比叡山を訪ねて出家しゅっけを願い出たところ、「時間も遅いから、明日にしてはどうか」との答えに対する返歌とされています。できすぎた話にも聞こえますが、まずは〝いい歌〟として引用いたします。
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お札立て

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あさか大師

平成31年4月8日

 

お札立て

お札立てを作りましたところ、大変に喜ばれております。

お祓いを頼まれて出向いたものの、現代の家は平らなところがまったくありません。タンスはクローゼットに変わり、玄間のゲタ箱は天井まで占領し、キッチンのカウンターが、わずかに目につくほどなのででございます。
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小さな床の間

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挿花

平成31年4月7日

 

本堂の片隅に小さな床の間があり、お軸をかけて野の花を挿しております。

お軸はたいていは古代の拓本を選んでおります。現代人は漢詩や古筆は読めませんので、このようなものの方がわかりやすく、また親しめると思っております。また拓本には、現物とは異なる別の世界を浮き出し、〈美の法門〉に導いていただけるからでございます。私の敬慕する會津八一先生が、著書の中でそのように述べておられます。

東大寺の南にある頭塔(石仏の塚山)のお軸
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高野槙

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あさか大師

平成31年4月6日

 

お大師さまのご宝前には、お花ではなく高野まきをお供えしております。日本と韓国の済州島に群生し、特に高野山に多いのでこの名がつきました。直径が1メートル、高さは30メートルほどにも伸び、高野山では霊木として讃えられております。コウヤマキ属の一属一種と伺いました。一般の槙より葉が長く、松のように見えるので、よく「これは何ですか」と質問を受けます。毎月、高野山から取り寄せ、月初めに生け替えをしているのでごいざいます。

高野槙(こうやまき)
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トイレの神様

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あさか大師

平成31年4月5日

 

トイレの片隅に小さな香炉を置き、日に何度かお香を焚いております。もちろん、トイレの神様である烏蒭沙摩明王うすさまみょうおうへの感謝と供養の気持ちを込めてのことです。

トイレの片隅に置いた小さな香炉
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霊符祈願の威力

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祈祷

平成31年4月4日

 

私は霊的な相談を受けた場合、霊符祈願を多用しています。現代は昔のように畳の上でお護摩(ふろしき護摩)を修すれば、たちまちに火災報知器が作動し、鳴動護摩(鳴り釜)を修すればお隣り様から苦情が来るからです。

これまで、意外に依頼が多かったのは子供さんの学習塾からの依頼でした。なぜかと申しますと、子供さんたちは〝純粋〟であるため、霊をよく見るからです。誰かが「オバケがいるよ」などと言い出すや、次から次へと伝わり、どんどんやめてしまうのです。ついには講師の先生までやめてしまうに至っては、オーナーも笑いごとではなくなります。
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ホウレンソウの味

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その他

平成31年4月3日

 

あさか大師の西どなりは、小峰様という方の畑なのでございます。

今朝、その小峰様が採り立てのホウレンソウをたくさんくださいました。早々おひたしとお味噌汁でいただきましたが、さすがに採りたての味は格別でした。体の中に大地のパワーが加わった感じでございました。

実は私も以前、わずかながらも家庭菜園を始めたことがございます。ところが、早朝から電話が入ったり、急な来客や外出やらで時間を逃すと、とんでもないことになったものでございました。キュウリはヘチマほどに、ナスは何やらほどに、もう手のつけられない巨大さでございました。それに、作る楽しさ、新鮮さを手に入れる喜びはありましても、結局は買い求めた方がお安いことも知りました。

物ごとは思いつきで始めるものではございません。どんなことでも、本当に必要なことかどうか、時間はとれるのか、経費はどれほどなのか、よくよく考えることが大切なのでございます。ガーデニングといえば聞こえはよろしいのですが、そのためには毎日どれだけの時間が必要なのか、おわかりなのでございましょうか。田舎暮らしに憧れる方が多いとうかがいますが、コンビニひとつもない山の中がどんなところなのか、おわかりなのでございましょうか。

趣味は大切なのでございます。特に趣味のあるなしは、高齢者にはことさらたりを感じるものでございます。しかし、あれもこれもというわけにはまいりません。思いつきで始めたものは思いつきでやめ、結局は何ひとつモノにならぬまま終ってしまうものでございます。それだけに、趣味を長く続けるためには、何を選ぶかを熟慮すべきであると思うのでございます。

 

 

水子供養の霊験

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水子供養
法要

平成31年4月2日

 

あさか大師での〈水子供養第一号〉の方のお話でございます。

昨年の12月に、私はこの寺に越してまいりました。ほとんど身辺の片づけもできぬまま正月準備に突入し、さらに毎日の法務にも明け暮れておりました。そんなある日、ご自分のお嬢様が結婚して3年以上もたつのに、まだ子宝に恵まれないというご相談を受けました。

そこで私は、そのお母様には水子さんがいないかと尋ねたのでございます。するとそのお母様は、その子と一緒に生れはしたけれども、すぐになくなった子がいることをお話しされました。私はさっそく、「戒名をつけて永代供養をしてあげましょう」とおすすめしました。そのお母様は承諾し、これがあさか大師での水子供養第一号(生まれていますので、正確には嬰子えいじとなりますが)となりました。その子のお位牌はいま水子観音堂に安置され、毎日のご供養を受けております。

水子観音堂
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新元号「令和」、「令」の最終画をはねるのはどのように考えても腑に落ちません

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その他

平成31年4月1日

 

新元号が発表され、国中が騒然として一日が過ぎたようでございます。これまでの元号はみな中国の古典が典拠でありましたが、ここに至って『万葉集』(梅花の歌)からの選出は喜ばしいかぎりでございます。

さて、何かと能書きばかりが多いとお笑いでしょうが、大切なことでございますので、あえて本日の新元号発表にについて〝意見〟を申し上げましょう。

予定の午前11時30分を少し過ぎて、官房長官が姿を現しました。短い前置きの後に掲げた新元号の額書を見て、私は唖然あぜんとしたのでございます。

あの額書はどなたかの書家による楷書体であります。楷書体であるなら、〈令〉の最終書を、次の写真①のようにはねるのはどのように考えても腑に落ちません。
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